️「満腹中枢」って?
「満腹中枢」とは、脳の視床下部にある中枢神経のことです。
食事により血糖値の上昇を感知すると、体に食欲を抑制する指令を出しています。摂食行動を調整し、食べすぎを防ぐ仕組みになっています。
従来、犬は満腹中枢の機能が鈍く、ごはんを食べてもすぐに満腹にはなりません。満腹感を感じるまでに時間がかかります。
また、例えおなかが満たされても、食べられるときに限界まで食べようとする「食いだめの習性」があります。
食事を与えすぎると、胃拡張、胃捻転が起こりやすくなるので、飼い主が意識的に食事量をコントロールするようにしましょう。
️「満腹」のときに見せる仕草・行動は?
1.「フーン」とため息をつく
ごはんを食べて満足すると、無意識にため息をつきます。緊張がほぐれてリラックスできており、欲求が満たされている良い状態です。
2.おなかが膨れてパンパンになっている
おなかが膨れているのは、明らかな「食べすぎ」サインです。上から見ても横から見ても、おなかがパンパンに…!もしかすると、子犬の頃が一番分かりやすいかもしれません。
この状態でもごはんを要求したりしますが、食べすぎると吐いてしまうのでおかわりは与えないようにしましょう。
3.鼻でドッグフードをよける
鼻でドッグフードをぐいぐいよける仕草は、「もうごはんはいらないよー!」の意思表示です。
ごはんの入ったフードボウルをよける場合も、同じ意味合いになります。
️満腹感を高める「かさ増し」食材
犬の肥満の原因で多いのが「ごはん・おやつの食べすぎ」です。
食事制限はなかなか大変なので、栄養を補える食材でかさ増ししてみて下さい。
腹持ちが良い食材を選ぶと、我慢せずに満腹感を得られるので、楽しくダイエットできると思います。
- おから
- きのこ類(しいたけ、エリンギ、しめじなど)
- にんじん
- キャベツ
いずれの食材も「加熱処理する」「与えすぎない」ことがポイントです。あくまでトッピングにはなりますが、温かい状態で与えると、身体の新陳代謝を上げる効果が期待できます。
人間のダイエット食にも応用できそうですね!
️犬版BMI「BCS」で肥満度チェック!
犬の肥満度をチェックする方法に「BCS(ボディ・コンディション・スコア)」という評価方法があります。
見た目と触った感触が評価基準となっており、1〜5までの5段階評価に分かれています。
- BCS 1:痩せすぎ(体脂肪率5%以下)
- BCS 2:やや痩せている(体脂肪率6〜14%)
- BCS 3:理想的な体型(体脂肪率15〜24%)
- BCS 4:やや肥満(体脂肪率25〜34%)
- BCS 5:肥満(体脂肪率35%以上)
BCS 3は、ウエストに緩やかなくびれがあり、体を触ると肋骨が確認できる状態です。必ず視覚と触覚の両方で確かめましょう。
定期的に全身の写真を撮って記録しておくと、体型の変化を比較しやすくなります。
️まとめ
犬の『満腹』について、疑問は解消されましたでしょうか。肥満は慢性疾患を患うリスクが高くなり、犬の寿命にも影響します。満腹サインを把握して、適正な体型を維持できると良いですね。
ダイエット目的で初めて与える食材は、アレルギー反応がないかどうか、確認をお願いします。
愛犬の健康をサポートしていくために、自分自身の健康状態にも目を向けて、規則正しい生活を送りましょう!