1.興味を持って楽しいことを探している
犬が散歩をしている時にキョロキョロと見ている時の心理としてまず考えられるのが、「何か楽しいことはないかな?」とまわりに興味を持っているということです。
1日の大半を慣れた室内や庭などで過ごす犬にとって、散歩で外の世界に出ることはとても大きな楽しみになっていることが多いと思います。
そのため、散歩に出た時はさまざまなものに興味が湧いて、ワクワクドキドキとした気持ちで過ごしていることでしょう。
尻尾を上げて緩やかに振っていたり、キラキラと輝く目でまわりを見回していたり、弾むように軽やかな調子で歩いたりしている時は、お散歩が楽しいと感じていて何かより魅力的なことはないか探しているのかもしれません。
2.気になる音やにおいの発生場所を探している
犬は優れた嗅覚や聴覚を使って、あらゆる情報をキャッチしています。
目では見えていなくても、聞こえてくる音でその空間に人や犬、鳥、虫などがいることを把握したり、車や自転車が走っていること、遠くで工事をしていることなど外の世界で起きているさまざまな状況を理解します。
また、散歩中に漂ってくるにおいから、ほかの犬の情報などを知ることもあるでしょう。このようなことから、犬が地面のにおいを嗅いで歩くことは、犬の世界における地域新聞や回覧板を読んでいるようなものだとも言われています。
そのため、散歩中には状況を理解し、把握するために色々な音やにおいを敏感に感知しています。
何かを探しているようにキョロキョロとしている時には、その音やにおいがどこから来ているのかを探っている可能性もあります。
3.不安を感じて警戒している
外に慣れていない子犬や、不安や緊張を感じやすい性格の犬は、散歩に出ることでドキドキと緊張してしまうことがあります。
外でどんなことがあるかわからないという気持ちで、常に気を張って周囲を警戒していると、キョロキョロとした様子を見せることがあるのです。
また、その場所で怖い経験をしたことがある場合などは、「また同じことが起こるのでは?」というトラウマからキョロキョロして警戒するのです。
楽しい気持ちでキョロキョロしている場合とは違い、不安や恐怖、警戒の気持ちからキョロキョロしているしている時は、ボディランゲージや表情からもその気持ちが見て取れます。
体や頭の位置を低くして、顔はあまり動かさず目だけをキョロキョロと動かす傾向があり、ちょっとした物音や人や犬の気配を感じると怯えたような様子を見せることがあります。
犬が外で不安を感じなくなるためには、時間をかけて少しずつ慣らしていくことが必要です。
そして、ほめたり楽しい経験を積み重ねたりして、外の世界は楽しいものだということを教えてあげることで自信がついていくと思います。
4.知っている人や仲良しの犬を探している
お散歩をする中でも、人と触れ合ったりほかの犬と遊んだりすることが好きな犬は、外に出ると遊んでくれる相手を探すつもりでキョロキョロとまわりを見ることがあります。
特に、いつも友だちの犬と合う公園に行った時や、人にかまってもらった経験がある場所を通った時などはその経験を覚えていて「またいるかな?」とキョロキョロ周囲を見回して探すのです。
まとめ
一日の大半を家の中で過ごす犬にとって、散歩というのはよくも悪くも多くの刺激を受けられる時間です。
外の世界でさまざまな音やにおいを感じたり、人や犬と触れ合ったりして色々な経験をすることができます。
そこに楽しさを感じている犬は、外に出た時に「今日は何が起こるだろう?」というワクワクとした気持ちでキョロキョロまわりを見渡します。
そして、不安を感じている犬は「怖いことがあったらどうしよう…」と緊張や警戒の気持ちで周囲をチェックするのです。
どのような感情でキョロキョロとしているかは、表情やボディランゲージなどからわかるので、しっかりと観察して犬の気持ちに寄り添ってあげてくださいね。