犬の心拍数を下げる番組を調査
留守番中に何か音がしている方が落ち着くという犬は少なくありません。犬のためにテレビやラジオをつけっぱなしにして出かけるという飼い主さんも多いですね。
アメリカでオーダーメイドのインテリアキャビネットの会社が、留守番中の犬のために最適な番組は何だろう?という簡単な実験を行い、その結果が報告されました。この会社はキャビネットに犬用ベッドを備え付けるコーナーを作ったり、造り付けの犬用クレートの注文も受けているドッグフレンドリーなところがセールスポイントでもあります。
実験は学者による研究と違って、とてもカジュアルで手軽なものですが、ちょっと面白い結果となりました。
実験に参加したのは4頭の犬です。犬にとって邪魔にならない心拍数モニター付きの首輪を装着して、特定の番組を流して飼い主が短時間立ち去った時の心拍数を測定し、安静時の心拍数と比較されました。
1位はベイビー・ヨーダのあの番組
実験に使われた番組は新旧いろいろなジャンルを取り混ぜた9本でした。
犬の安静時の心拍数を基準にして、基準値よりも低くなった場合は「犬が落ち着いた=好き」高くなった場合には「犬の負担になった=嫌い」と判断しました。
9本の順位は以下のようなものでした。
1. マンダロリアン
2. ミスター・ビーン
3. ストレンジャーシングス
4. ピンクパンサー
5. フレンズ
6. そりゃないぜ!?フレイジャー
7. チアーズ(日本未公開)
8. ビッグバンセオリー
9. マルコム in the Middle
上位3つの番組は犬の心拍数が安静時よりも低くなっていました。
マンダロリアンとミスター・ビーンは心拍数の下がり方が特に大きく、2つの差はわずかでした。どちらも台詞はあまり多くなく映像で見せるタイプの番組なので、犬にとって音に驚かされたり不快になることが少ないのが良いのかもしれないと推測されています。
反対に犬の心拍数が上がって負担をかけたものでは番組中に頻繁に人工的な笑い声が入っており、それが犬にとって不快だったのではないかと推測されます。中でも9位のマルコム in the Middleの嫌われぶりはダントツで、ドタバタとうるさいタイプの番組は犬のお留守番向けではないようです。
お留守番に最適な「音」とは
この実験では参加した犬は4頭だけで、心拍数の測定方法も手軽なものですが、犬のために何かしら音を流しておくときに役立つヒントが示されています。
ここに挙げられた9本のうちいくつかはストリーミングサービスのオリジナル番組です。他の番組も過去の古いものなのでストリーミングサービスなどを利用したと思われます。つまり途中で音が全く異質なものになるCMが入らないということです。
テレビを点けっぱなしにしておくとCMに切り替わった時に突然音のボリュームが上がったり、唐突に賑やかな音楽が流れたりするので、犬にとって快適とは言えません。
過去の科学者による研究でも、犬のために音楽を流す場合は激しいリズムやビートの無いレゲエやクラシックの室内楽が最適だという結果が報告されています。
また別の研究では、音楽よりもオーディオブックのように人間の静かな話し声が流れている方が犬を落ち着かせたという報告もあります。これらの報告はマンダロリアンやミスター・ビーンが上位にある理由と一致しています。
つまり留守番中の犬のために音を流しておく場合、CMが無くて静かなナレーションのあるドキュメンタリー、オーディオブック(飼い主と同じ性別や世代ならなお良い)CMが入らないクラシックFMラジオなどが理想的です。
また戸締りをしていても家の外の音が色々と聞こえるような環境であれば、家の中では音は流さないでいた方が、犬が外の音に耳を澄ますので退屈しないという報告もあります。
まとめ
飼い主が離れている時に、どんな番組を流しておくと犬の心拍数が落ち着くかという簡単な実験の結果をご紹介しました。スターウォーズのスピンオフであるマンダロリアンが1位になったというのは少し意外な気もしますが、理由を考えると納得のいく結果と言えます。
飼い主がいっしょにいる時も、どんな音楽や番組を流していると犬の様子が落ち着いて見えるかを観察しておくと、いざという時に役に立つかと思います。
《参考URL》
https://www.wrenkitchens.com/us/blog/canine-cable-the-best-tv-shows-to-keep-your-dog-calm
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50代以上 女性 匿名