犬の息が荒い原因6つ
1.体温が高くなった
体温が高くなると、犬は荒い呼吸をし始めることが多いです。犬は人間のように暑くなっても汗をかくことができません。
そのため、呼吸をしながら体内の熱を外に吐き出して体温調節をしているのです。
これは冒頭でもお伝えしたとおり、体温を調節するために犬が行う自然な行動なので、体温が下がれば自然と落ち着いていきます。
2.激しい運動をした
激しい運動をしたときにも、犬の息は荒くなります。これは、運動により不足した酸素を補うためです。
人間も激しい運動をしたら息が荒くなりますよね。これと同じで、犬も早く呼吸をすることで、体外から酸素を取り入れているのです。
激しい運動で息が荒くなっているときには、涼しい場所に移動し休ませてあげましょう。
3.ストレスを感じている
緊張や不安、恐怖などストレスを感じているときにも、犬の息は荒くなります。これは、リラックスしているときに働く副交感神経よりも、身体が活発的になる交感神経が優位になっている状態だからです。
時間が経てば呼吸も正常に戻ってくるので、それほど心配する必要はありません。ストレスの原因になるものがある場合には、その原因が取り除かれれば荒い息も落ち着いてくるはずですよ。
4.異物を飲み込んでしまった
誤って異物を飲み込んでしまって、息が異常に荒くなっている可能性もあります。異物を飲み込んだ犬は、吐き出そうとして息が荒くなったり体全体で息をする努力性呼吸などの症状が見られます。
犬が異物を飲み込んで息が荒くなっている場合は、危険なサインです。すぐに犬の近くにあったものがなくなっていないかを確認し、動物病院に連れていきましょう。
5.ケガをしている
ケガをしている犬も、その痛みから息が荒くなります。愛犬の身体に外傷がないか、すぐに確認してください。
とくに、事故などで外的な衝撃を受けると内臓が損傷したり、横隔膜が破れてしまう横隔膜ヘルニアなどから息が苦しくなり、呼吸が異常に荒くなることもあります。
6.病気
安静にしていても、息が異常に荒い場合には病気の可能性があります。呼吸が荒くなる症状が出る病気は、気管支炎や気管虚脱といった呼吸器の病気のほかに、僧帽弁閉鎖不全や心筋症などの心臓の病気などが考えられます。
また、夏であれば熱中症の疑いもあります。暑い日には長時間の散歩は避けるようにしてくださいね。
この他にも、パグやブルドッグなど鼻が低い短頭種と呼ばれる犬は、気道が狭く「短頭種気道症候群」と呼ばれる呼吸器系の病気にかかりやすいため注意が必要です。
犬の呼吸が異常に荒いときの適切な対処法
1.落ち着いた場所で安静にさせる
まずは、落ち着いた場所で安静にさせることが大切です。息が荒いときは、温度を適切に保つ必要があります。
犬は暑さに弱いので、エアコンなどで人間が少し涼しいと感じるくらいの温度に設定してください。
また、寄り添って撫でてあげたり声をかけることで、犬もリラックスできて落ち着いてくるでしょう。
2.楽な姿勢を取らせる
愛犬の呼吸が荒く苦しそうにしているときは、楽な姿勢を取れるようにしてあげましょう。犬が呼吸しやすいのはうつ伏せですが、ケガの場所や痛みを感じる位置によって楽に感じる姿勢も変わってきます。
タオルやクッションを挟んであげるなど、愛犬が一番楽に呼吸できる姿勢をサポートしてあげてください。
3.動物病院に連れていく
愛犬の息が荒くなった原因が思い当たらない場合や、安静にしていても息が荒いままであれば、すぐに動物病院に連れて行ってください。
事前に、近くの動物病院の営業日や夜間診療を受け付けているかをチェックしておくと安心ですよ。
まとめ
愛犬の息が異常に荒くなっていると感じたときには、その直前に何か起きなかったかをまず考えてみてください。
散歩で走り回った後だったり、知らない人が訪ねてきた直後であれば、時間が経てば落ち着いてくるので問題ありません。
しかし、本記事でご紹介したような危険なサインの可能性もあります。いつもより息が異常に荒くなったときにもすぐ気づけるよう、普段から愛犬をよく見ておきましょう。