1.お留守番はストレスになる
ひとりきりのお留守番はストレスになります。犬は群れで暮らす動物です。ひとりきりで過ごす時間が苦手です。
家族みんなが外出し、一緒にお留守番する同居犬や猫もいないのであれば、毎日がストレスとの闘いになっている可能性があります。特に、お留守番中に物を破壊するなどのイタズラはストレスと闘っている証拠です。
叱る前に、飼い主としてできる対策や改善方法はないか考えてみましょう。
どんな悪影響がある?
ストレスを発散するために物を噛んで破壊し、破片を飲み込んでしまう誤飲誤食の危険があります。大暴れして、脱臼や骨折を起こす危険があります。
ストレスを発散するために室内を走り回り、フローリングで滑って転倒、階段やソファーから転落するなどし、大怪我を負ってしまうことがあります。
2.お留守番は分離不安症を発症させる
お留守番が悪影響を及ぼし、分離不安症という心の病気を発症させることがあります。全ての犬が分離不安症を起こすのではありません。飼い主と過ごす時間が長かった犬が急に一人ぼっちになると、いつもいたはずの飼い主がいないことが不安材料になり分離不安症を引きこすきっかけになることがあります。
飼い主や家族と離れてひとりきりで過ごす時間が長すぎると、不安・緊張・恐怖で心が押しつぶされてしまいます。
肉体的にも精神的にも病んでしまい、おかしな行動を取るようになります。
分離不安症の症状
- 下痢が続く
- 嘔吐が続く
- ごはんを食べなくなる
- 室内を荒らす
- 物を噛んで破壊する
- トイレ以外で排泄する
- 飼い主や家族がいないと吠え続ける
- 手足や尻尾を噛むなど自傷行為をする
- 飼い主や家族が出かけると分かるとパニックを起こす
手足をしきりに舐めて心を落ち着かせようとすることがあり、皮膚が荒れます。
手足の皮膚に異常な赤み・腫れ・湿疹・出血・傷・脱毛が見られた時は初期症状かもしれません。
お留守番する愛犬の心のケア
お留守番する時間をいつも同じにする
たまに帰宅する時間が遅くなってしまった時、犬は不安に感じてしまいます。
とはいえ、飲み会や食事会に行く時、買い物に行く時など帰宅する時間が遅くなることがあるでしょう。
可能であれば、いつもの時間に一度帰宅してあげると不安を減らしてあげることができます。
一般家庭では犬がお留守番をする時間は平均8時間~10時間くらいです。いつもより帰宅時間が1時間でも遅くなるとトイレシーツを噛みちぎるなどイタズラをすることがあります。
時計が示す時間は分からなくても、いつもより帰宅が遅い飼い主に不安を感じ、ストレスになってしまうのです。
お留守番する時間に急激な変化がないようにすると悪影響を及ぼしにくいです。
ペットカメラを利用する
ペットカメラはスマートフォンと専用アプリを使い、外出先から愛犬の様子を見守ることができる機器です。お留守番中の犬を不安や退屈にさせないための機能があります。
- 会話ができる
愛犬に向けて声をかける(聞かせる)ことができます。愛犬の声も聞くことができます。「もう少し待っててね」「今から帰るね」と会話をすることができます。
- おやつをあげられる
ペットカメラにおやつを入れておき、スマートフォンで操作して与えることができます。カメラで愛犬の様子を確認し、不安そうにしている時や退屈そうにしている時に与えると良いです。
- お知らせ機能
犬が吠えると飼い主に知らせる機能があります。不安で吠えている様子である時、会話機能を使って声をかけてあげることができます。
- 録画機能
録画機能があるので常にスマートフォンで愛犬の様子を確認できなくても大丈夫です。帰宅後にお留守番中の愛犬の様子を確認することができます。
まとめ
犬の留守番で考えられる悪影響は主に2つあります。「ストレス」と「分離不安症」による心の病気です。
体にも不調があらわれることがあります。帰宅後の遊び・散歩・運動で今日のストレスはその日のうちに発散させてあげると良いです。
どうしても長時間のお留守番が必要な犬にはペットカメラを利用するなど不安を軽減できる工夫をしてあげてください。