犬の健康に直接影響を与えるドッグフードは慎重に選んで
ペットショップに行くと、ドッグフードの陳列棚に多くの種類のドッグフードが置かれていて、どのドッグフードを選べばいいのか迷うという飼い主さんは多いでしょう。
通常、最初にお迎えした時から同じドッグフードを与え続けるご家庭が多いですが、成長期を超えて成犬期に入った犬は、成犬用のドッグフードに切り替える必要があるため、新しいドッグフードに切り替えが必要になります。
しかし、あまりにも多い種類のドッグフードを前にすると、何を基準に選べばいいのかわからないという人も多いです。「とりあえず安いものを…」と選んでしまうと、栄養バランスが悪かったり、使われている原料の質が悪かったりと問題点が見られることもあります。
犬の健康に直接影響を与えるドッグフードだからこそ、愛犬のためにもきちんと適切で安全安心なドッグフードを選んであげたいですよね。
犬のドッグフードを選ぶ基準は?
犬のドッグフードを選ぶ基準としては、以下の4つがポイントとなります。
- 年齢に合ったドッグフードタイプ
- 愛犬のアレルゲンとなる原料が含まれていないか
- 総合栄養食や一般食か
- 犬に必要な成分がバランス良く含まれているか
それぞれどのような基準で選ぶべきなのかを確認していきましょう。
1.総合栄養食と一般食の違い
ドッグフードには、大きく分けて4つの種類があることをご存知でしょうか。「総合栄養食」「療法食」「一般食」「おやつ」の4つです。
おやつはみなさんご存知の通り、ご褒美などで与える間食を指します。療法食は特定の病気を患っている犬などに、病院で処方されることが多い獣医師指導の元で与えられるドッグフードを指します。
そのため、一般的には総合栄養食と一般食(副食)と記載されているドッグフードの中から選ぶことになるでしょう。では、総合栄養食と一般食はどのように違うのでしょうか。
基本的に犬の主食として与えるドッグフードは、総合栄養食です。総合栄養食は、犬に必要な栄養素がバランス良く含まれているドッグフードを指します。対して、一般食は総合栄養食に必要な栄養を補完するための副食です。
したがって、一般食だけを与えていると、必要な栄養を取れないばかりか、栄養に偏りが見られ、健康が損なわれてしまうのです。必ず主食として総合栄養食を選び、1日の摂取カロリーに満たない場合や栄養素をプラスしたい場合に一般食を加えましょう。
2.年齢に合ったドッグフードとは?
犬は大きく分けて、成長期(子犬期)、成犬期、シニア期に分けられます。このライフステージごとにドッグフードを変えてあげることも重要です。
例えば、成長期である子犬の時期は、成犬よりも多くのカロリーが必要となります。そのため、成犬期に入っても成長期用のドッグフードを与えていると、カロリー摂取過多となり、肥満になってしまう恐れがあるのです。
また、シニア期に入った高齢犬は、ドライフードを消化しにくかったり、噛む力が弱まっているため飲み込みづらかったりと食べにくさが見られます。そのため、シニア期に入ったあたりで、ドライフードからウェットフードに切り替える必要が出てくる場合もあります。
成長期には、高たんぱく質なカロリーの高いドッグフードを、成犬期にはバランスの良いドライタイプの総合栄養食を、そしてシニア期に入ったら高齢期の生活スタイルに配慮した消化吸収の良いドッグフードを選んであげましょう。
3.犬に必要な成分が含まれているか確認を!
意外と見落としがちなポイントが、ドッグフードに含まれている成分表です。一般的に、ドッグフードには以下の成分が含まれていることで、バランスが良く理想的です。
- たんぱく質
- 繊維質
- 脂質
- 水分
- ミネラル
- 必須脂肪酸
- 栄養添加物
ミネラルは、カルシウムやリン、鉄、マグネシウムなどのミネラル分を指します。他にも亜鉛や銅といったミネラル分がバランス良く含まれているドッグフードが好ましいです。
また、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸といった必須脂肪酸は、体内では合成できない栄養素です。製品によっては脂質に含まれていることもありますが、ホームページなどできちんと含まれているかどうかを確認すると安心です。
ドッグフードに含まれる栄養素は、もともと自然・天然のものなので栄養素にはバラツキがあります。栄養素のバラツキを補正するために栄養添加物を加えることがあります。栄養添加物はビタミンやアミノ酸といった健康に必要な栄養素を補完する成分です。
基本的に、栄養添加物以外は総合栄養食のドッグフードには共通している点が多いため、栄養添加物の内容を確認して、愛犬にあったドッグフードを選ぶと良いでしょう。もちろん、栄養添加物以外の成分がきちんとバランス良く含まれているかどうかの確認も大切です。
4.穀類が含まれているものはアレルギーを起こす場合も
犬によっては、穀類が含まれているドッグフード食べると、かゆみや皮膚炎、脱毛といったアレルギー症状を起こす子がいます。穀類には、大豆やトウモロコシといった原材料が当てはまります。
皮膚のトラブルがきになる場合は、穀類に対してアレルギー反応を引き起こしている可能性があるので、かかりつけの動物病院に相談し、アレルギー検査を実施してもらいましょう。もちろんアレルギーの原因は、穀物だけではありません。そのほかのタンパク質となる原材料に対してアレルギー反応を起こすことがあります。「穀類が含まれていない=アレルギーを起こさない」というわけではありませんので、結果の解釈は有用です。
アレルギー反応が陽性と出た場合、穀類が含まれていない、あるいは含まれている量の少ないドッグフードを選ぶ必要があります。場合によっては、獣医師から直接適したドッグフードを処方されることもあるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ドッグフードには種類が多くあるので、何を選べば良いか悩んでしまいますよね。その際は、今回紹介した4つの選ぶ基準を参考に、愛犬に合った安心安全なドッグフードを選ぶようにしましょう。