1.なでて欲しい、甘えたい
犬が耳をぺたーんと後ろに下げて飼い主さんのことを見つめているときは、飼い主さんに対して甘えたいと思っているのかもしれません。
特に、飼い主さんと目が合うと頭をなでてもらえることを知っている犬は、「なでて♡」という気持ちで耳を引いて見つめることがあります。
このような様子が見られるときは、ぜひ優しくなでてあげたり、優しく微笑み返してあげてください。そうすることで犬は気持ちが通じたことに喜びを感じますし、絆が深まると思います。
2.信頼や友好の気持ち
飼い主さんに対して甘えたい気持ちから、耳をぺたーんと倒して見つめることがありますが、それと似た感情として信頼や友好を示す気持ちでこのような様子を見せることがあります。
甘えたいときもそうですが、愛情やポジティブな感情を持って耳を倒すときは、口角を引いたり目を細めたりとまるで笑顔のような表情を見せることも。また、尻尾はゆったりと大きく左右に振っていることが多いでしょう。
また、飼い主さんに対してだけでなく、よく知っている人やほかの犬に対しても耳を倒して友好の意思を示すことがあります。
3.敵意がないことのアピール
犬は耳の動きを含め、ボディランゲージでさまざまな感情を示したり、意思表示をします。
対峙した相手に対して敵意がないことを示すボディランゲージがありますが、そのひとつが耳をぺたーんと倒すというものがあります。
初めて会う人や犬に対して不安を感じたときや、相手からの敵意や警戒心を感じたときなどに「敵じゃないよ」「ケンカする気はありません」という意思を伝えるために、耳を倒して頭をやや下げ気味にすることがあります。
反対に、耳をピンと高く立てて少し前傾姿勢になっているときは、好戦的な気持ちがあらわれていると言えるでしょう。
基本的に敵意がない、戦う気がないときには体を低く、小さく見せる傾向にあり、攻撃する気持ちがあるときには姿勢を高くして強く大きく見せる傾向にあります。
4.不安や恐怖を感じている
人や犬と対峙していないときに犬が耳を倒しているときは、不安や恐怖を感じている可能性が高いでしょう。
雷や花火などの大きな音が聞こえてきたときや、初めての場所に行って不安を感じているとき、知らない人や犬に会って怖いと感じているときなどに、耳をぺたーんと倒して姿勢を低くしていることがあります。
より強い不安や恐怖を感じているときは、尻尾を丸めて足の間に挟んでいたり、重心を後ろにしてじりじりと下がっていったり、ぶるぶると震えたりします。
このような様子が見られるときは、不安や恐怖を和らげるために優しく「大丈夫だよ」と声をかけたり、ゆっくりと毛の流れに沿ってなでたりして、気持ちを落ち着かせてあげてください。
まとめ
犬が耳をぺたーんと倒している様子には、さまざまな感情が隠れています。
耳を倒して飼い主さんの顔を見つめているときは「なでて」と甘えていたり、「大好き♡」と愛情表現をしていたりします。また、仲良しの犬に会ったときにも友好の気持ちで同じような仕草を見せることがあります。
ただし、耳を倒しているときには「敵意がない」「ケンカはやめよう」という意思表示をしていたり、不安や恐怖を感じている場合もあります。
どのような感情を抱えているかは、耳の動きとあわせて体勢や尻尾の動きなどを見て、総合的に判断するようにしましょう。