「楽しくないとき」の仕草や態度
犬は自分の気持ちを飼い主さんに伝えるとき、仕草や態度であらわします。これを「カーミングシグナル」といい、一つの仕草や態度といってもさまざまな気持ちが隠されています。愛犬をチェックしてみましょう。
①あくびをする
犬は眠いとき以外に、「楽しくないなぁ」と感じているときにもあくびをします。
下記のようなシチュエーションでよくみられます。
- 飼い主さんに構ってもらえないとき
- ひとりでお留守番しているとき
- 爪切りやハミガキなど、苦手なことをするとき
- 知らない犬や人に会って緊張したとき
このようなシチュエーションであくびをしている場合、「楽しくないなぁ」という気持ちの他に、ストレスを感じている恐れがあります。
②まばたきが多くなる
寝床やソファなどで寝そべるなど、だらけた様子のときにまばたきが多くなる場合、「退屈だなぁ」と感じています。飼い主さんとコミュニケーションをとれないときや、なにも楽しいことがないとき、ひとり遊びにも飽きたときなどにみられます。
③声をかけても動こうとしない
例えば飼い主さんがオモチャを持って「遊ぼう!」と声をかけても、チラッとこちらを見てもその場から動こうとしないことはありませんか?このように飼い主さんからの呼びかけに無反応のとき、犬は「その遊びは楽しくない」「遊んでもイイコトが期待できない」と思っています。
これは飼い主さんとのコミュニケーション不足が原因と考えられます。飼い主さんとのコミュニケーションがとれていて絆が強い犬は、たとえ楽しくない遊びであっても、声をかけられたら軽快な足取りですぐに駆け寄ってくるはずです。
④ため息をつく
犬も人間と同じように、楽しくないときや嫌なことがあったときなどにため息をつきます。例えばオヤツをもらえるかと思ってたのにもらえなかったり、遊びに出かけるかと思ったらお留守番になったり。
このような楽しくない状況でのため息はストレスを感じている証拠でもあり、ため息をつくことでそのストレスを少しでも緩和させようとしています。
逆に、リラックスしているときにため息をつくこともあります。例えば散歩を堪能して眠りにつくときや、美味しいご飯を食べて満腹を感じているときなど、緊張や不快がない安心できる環境でよくみられます。
このようなときは穏やかな顔をしていたり体の筋肉が緩んでいるので、「楽しくない」と感じているときのため息と区別する基準となります。
とくにパグやフレンチブルドックなどの短頭種は特殊な呼吸音をするため、ため息なのかイビキなのか呼吸音なのか判断が難しいといわれています。区別がつくように、普段から呼吸の仕方やイビキなどを観察しておきましょう。
愛犬に「楽しい!」と思ってもらうには
前述でご紹介した通り、犬が楽しくないと感じるのは「イイコトがないこと」が原因と考えられます。つまり、犬に楽しいと感じてもらうにはイイコトをたくさんしてあげると良いでしょう。犬にとってのイイコトとは、飼い主さんとのコミュニケーションや楽しい散歩、ゆったりできる睡眠、美味しいご飯やオヤツなどが挙げられます。
犬も人間と同じで、楽しいことやおもしろいこと、集中すること、熱中することが好きな動物です。このような感覚的刺激を感じることができないとき、「楽しくない」「退屈」となります。
まとめ
「楽しくない」と感じたときは正直に仕草や態度に示します。愛犬にこのような仕草や態度がみられた場合は、その原因を突き止めることがとても大切になります。改善することができれば、愛犬との生活をより良いものにできるでしょう。