犬にとっての『悪い生活環境』とは?改善すべき10の場所やポイントを解説

犬にとっての『悪い生活環境』とは?改善すべき10の場所やポイントを解説

犬が暮らしやすい環境を心がけているつもりでも、犬に悪影響を与える部屋を作ってしまうことがあります。ここでは犬にとって「悪い生活環境」を改善ポイントと共にご紹介。この機会に生活環境の見直しを行いましょう!

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

犬にとって悪い生活環境!改善すべき10の場所

おすわりするレトリバー

犬と人間が共存するのは実際のところ難しい部分があり、人間の生活習慣が気づかぬうちに愛犬にストレスを与えてしまうことがあります。愛犬には快適で安らげる環境で過ごしてほしいものですよね。

ここでは、犬にとって悪い生活環境の10の場所を例としてご紹介します。それぞれ改善すべき点をポイントごとにお伝えするのでぜひ参考にしてください。

1.騒音が聞こえる部屋

犬は騒音が大の苦手です。雷の音や工事現場の音に怯えるようすを見たことがあるかと思いますが、犬が寝床にいても大きな音が聞こえる場合は何らかの対策が必要です。

交通量の多い大通りに面している場合は、できるだけ寝床の場所を遠ざけてあげる、ケージに毛布などをかけて防音対策を行いましょう。

また、音楽を流すのが好きな飼い主さんは、犬の寝床がある別の部屋で聞くようにしてあげてください。

2.明るすぎる照明がある部屋

犬は薄暗い環境の方が落ち着くため、明るすぎる照明ではストレスを感じてしまいます。

人間は夜になると明かりを灯しますが、犬は本来夜行性なので白内障など目の病気がない限り暗くても大丈夫。

また犬は成犬で1日12時間以上、子犬や老犬は最大19時間ほど眠ります。1日中照明が照らす環境では、睡眠不足になってしまうため明るさへの配慮は必要ですね。

夜になったら、犬の寝床と人間が過ごす部屋は別にするなど明るさ対策を行いましょう。照明器具は明るさの調整ができるタイプを選ぶことをおすすめします。

3.芳香剤や消臭剤のある場所

芳香剤

犬の嗅覚は人間の100万倍以上といわれているため、匂いへの配慮をしないとストレスを与えてしまいます。

何気なく使う芳香剤、消臭剤、消臭スプレー、香水、タバコの匂いなどは犬にとって苦手なもの。人間にとって良い匂いでも、犬は「嫌だなあ」と感じてしまいます。

もし使用する場合は、犬用の消臭スプレーや無香タイプを選ぶようにしましょう。

4.犬のトイレと寝床が同じ場所

もし犬のトイレと寝床を近くに置いている方は、場所の改善をおすすめします。犬は清潔な環境でないとストレスを抱えやすく、寝床の近くでトイレをすることを好みません。

ケージの中に寝床とトイレどちらも設置する方も多くいますが、トイレは別に設置する方が望ましいです。トイレは人目につかない落ち着く環境を整えてあげましょう。

5.暑い・寒い場所

扇風機にあたる犬

日差しが強い、冷えやすいなど温度に影響されやすい場所は犬が過ごすにはNGです。また、人間に合わせた室内温度は、必ずしも犬に合うとは限りません。

犬が快適に過ごせる室温の目安は22度、湿度は60%となっています。

そのため真夏の冷房は25度程度まで下げる必要があります。もちろん留守番中もエアコンで温度管理をしなければなりません。エアコンに人感センサーがついている場合は、動きがなくなれば勝手に切れてしまうことがあります。犬だけで留守番する場合は注意が必要です。また、エアコンの風が直接あたる場所もNGです。

冬場は人間より低い位置で過ごす犬は体温が下がりやすいです。暖かい空気は天井近くに集まりやすく、犬のいる床近くは設定より温度が低いことがあります。特に寒冷地はペット用ホットカーペットなどを活用してください。

6.寝心地の悪い寝床

犬にとって寝心地の良い寝床とは薄暗くて狭い場所です。「広い方が寝やすいのでは?」と思ってしまいますが、寝る時間になったら犬はクレートに入れて過ごさせるのがベスト。

明るくて音が聞こえる場所では、犬はゆっくり眠ることができません。

お気に入りのタオルや飼い主さんの匂いがついた古いTシャツなどを入れてあげて、巣穴のように過ごせる寝床を提供してあげましょう。

7.滑りやすい床

フローリングの床は犬にとって滑りやすく、転倒をしてケガをする恐れがあります。走ることが好きな犬が過ごす部屋には、ペット用マットやクッションフロアマットなどを敷くなど対策をしましょう。

また、毛足が長いカーペットも犬の爪が引っかかりやすいので危険です。犬の足腰を守るために床が滑らないように工夫してあげましょう。

8.段差のある場所

ソファの上でジャンプする犬

犬が最もケガをしやすい場所といえば、ソファーや階段など段差のある場所です。登ったりジャンプをして遊ぶうちに骨折をしてしまう危険があります。

犬に入って欲しくない場所にはベビー用の柵などを設置すると、思わぬ危険から防げます。

9.観葉植物や花がある場所

ユリ、チューリップ、アサガオ、ポトスなど毒性のある花や観葉植物を犬の手が届く場所に置くのも危険です。犬がぶつかって倒す危険だけでなく、誤って犬が口にすると中毒を起こすため注意をしてください。

10.電気コンセントや電化製品がある

犬の手が届く場所に電気コンセントや電気コードがあると感電する恐れがあるので危険です。また、いたずらすると危険な電化製品も犬の手が届かないよう配慮をしましょう。

電気コンセントやコードにはカバーをするなどの対策を。ベビー用グッズを活用すると便利です。

ストーブやコタツのようなやけどの危険がある暖房器具にはサークルを付けるなどの対策を取り、犬の安全を図りましょう。

まとめ

電気コードにからまっている犬

犬が安全で快適に過ごせる環境を提供し続けるのは、実に難しいものですね。

お家全体を改善するのは大変ですが、犬が過ごす空間だけ保つように心がけてみてください。

なるべく物を置かないようにして、シンプルな部屋を目指すことをおすすめします。

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