犬は人間の様々な場所を舐めて気持ちを伝えている
犬にとって「舐める」という行動には、その時の心理が深く関係しています。言葉を話せない犬にとって、行動や仕草で気持ちを伝えるボディランゲージの1つだからです。
一般的に、犬が人をペロペロと舐める時、以下のような場所を舐めることが多いです。
- 手
- 足
- 顔
- 口
この4つの場所が犬に舐められる場所としてよく見られます。一見「舐める」という行為自体は同じなので、全て同じ意味があると思われがちですが、実は犬が舐める体の場所によって、その時の犬の心理が少しずつ異なります。
【場所別】犬が人を舐める時はどのような心理状態なの?
では、犬が人の体をペロペロと舐める時、どのような心理が働いているのでしょうか。ここでは、場所ごとにどのような心理状態であるか解説して行きます。
1.顔
最も舐められることが多いと言っても過言ではない場所が、顔です。頰や顎など、犬は顔周りを舐めてくることが多いですよね。特に飼い主が相手であれば、よく見られる光景です。
基本的に、犬が顔を舐めてくる時は、愛情を表現していることが多いです。「大好きだよ」「甘えたいな」「かまってほしいな」という母犬に寄せる愛情のような感情を伝えようとしていることが多いですよ。
2.口
犬は口をめがけてペロペロと舐めてこようとすることがあります。口は直接舐められてしまうと、犬が口内に持つ細菌が感染してしまう恐れがあるため、なるべく口を直接舐められないようしつけることが望ましいとされています。
犬にとって、口を舐める行為は様々な意味があります。しかし、最も多い心理としては「要求」です。「お腹が空いたよ」「そろそろ散歩の時間じゃない?」など、毎日の日課の時間帯が決まっていると、自らアピールしてくる子も多いです。
他にも「遊んで」「かまって」といったアピールをしたり、「お腹いっぱい。満足です」という感謝の気持ちを伝える時にも口周りを舐めようとします。
「口は舐めちゃダメよ」と教えられている犬の場合は、前足でちょんちょんと突くようにしてアピールしてきたり、目の前でじっと見つめてくるといった態度でアピールしてくる子もいます。
3.手
手をペロペロと舐めてくることもありますよね。犬が手を舐めてくる時も、何かを催促していることが多いです。この場合は、口ほど緊急性は高くなく、「遊んでほしいな」「おやつが欲しいな」など、自分にとって嬉しかったことを催促していることが多いです。
中には「飼い主さんと一緒に遊びたい」と思っているおもちゃを持ってきて、飼い主の手を舐めてわかりやすくアピールしてくれる子もいます。
「あわよくば」というニュアンスが強いので、忙しい時は「ちょっと待ってね」と優しく声をかけて、後ほどたっぷり遊んであげましょう。
4.足
なぜか愛犬がよく足を嗅いだり舐めたりしてくる…と戸惑う飼い主を時々見かけます。犬が足を舐めるタイミングを思い返してみてください。帰宅後が多いと思いませんか。
犬にとって、飼い主の足は飼い主がどこに行ってきたのか、誰と会っていたのか、何をしていたのかを情報収集しやすい場所でもあります。
そのため、犬の中には「飼い主さんはどこに行ったんだ?あれ?美味しそうな匂いがするぞ」など、帰宅後に必ず足の匂いや風味をチェックする子もいます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬の舐める行動は、一見全て同じに見えますが、舐める場所によってわずかながら意味が異なります。それぞれ舐める場所によってどのような心理状態なのかを察し、より愛犬とのコミュニケーションを豊かにしましょう。