犬が飼い主を「怖い」と思うのはどんな時?
普段は優しくて一緒に遊んでくれる信頼できる飼い主さん。しかし、悪いことをした時には叱ることもありますよね。そんな時、犬は「不安だな」「怖いな」と感じることがあります。
他にも犬のコミュニケーション法の1つであるボディランゲージを無意識のうちに見せてしまい、「飼い主さんが怒っている」と勘違いさせてしまうこともあります。
このように、犬は飼い主の声のトーンや表情、さらにボディランゲージを見て、飼い主の感情を読み取り、「怖い」と感じてしまうことがあるのです。
犬が飼い主のことを「怖い」と感じている時に見せる仕草や態度
では、犬が飼い主のことを「怖い」と感じている時、どのような仕草や態度を見せているのでしょうか。以下のような仕草や態度が見られた時は、飼い主に対して怯えているので、優しく声をかけてあげたり、笑顔を向けてあげましょう。
1.ゆっくり蛇行しながら近づいてくる
犬は警戒した相手に近づく際、ゆっくり蛇行しながら近づいてきます。「〇〇、おいで」と呼びかけた時、なぜかゆっくりゆらゆらと蛇行しながらこちらに近づいてきたという経験はありませんか。このような態度を見せる時は「怒っていない?」とビクビクしていることが多いです。
叱られた後であれば、叱られたことに対して罪悪感と不安を感じている可能性が高いです。しかし、特に思い当たる節がない場合は、何か飼い主の行動を怒っているサインとして勘違いしている可能性があります。
2.目を合わせないように視線をそらす
いつもは呼びかけると、すっとすぐにこちらを見てくれる愛犬。しかし、今日はなぜか呼びかけても目を合わせないように視線をそらしたり、別の方向を向きながらチラチラとこちらを窺うように見てくる…ということはありませんか。
犬は「あなたに対して敵意はないよ」「怒らないで」「怖いよ」という気持ちを伝える時、相手に視線を合わせないようにすることがあります。したがって、このように視線をそらすような態度を見せる時は、飼い主に対して何らかの不安を感じていることが多いのです。
3.体を丸めて上目遣いで見る
飼い主が近づいた時、体を丸めて上目遣いで覗き見るように視線を送ってくることはありませんか。この場合も飼い主に対して恐怖や不安を感じています。
叱られた後に見せることも多いですが、飼い主が自分以外の誰か(家族など)を叱っていたり、どこかイライラした態度を見せたりしていると、それを敏感に感じ取り不安を感じてしまうことがあります。
愛犬に対して怒っているのでなければ、なるべく早く誤解を解くために「大丈夫だよ」「怒ってないよ」と優しく声をかけて、撫でてあげたり「おいで」と呼びかけてあげましょう。
4.暑くないのにハァハァと息が荒い
室内が特に暑いわけでもないのに、「ハァハァ」と息を荒く飼い主の方を見ている時は、様々な理由が考えられます。心理的な要因であれば、不安や恐怖を抱いているため、ストレスから息が荒くなっていることが多いです。
飼い主が声をかけたり、近づいたりすると息が荒くなる場合は、飼い主が自分に対して敵意を持っていると勘違いしている可能性があります。優しく声をかけ、それでも収まらないようであれば、しばらくそっとしておいてあげましょう。
また、長時間経っても治らない場合は、病気や怪我が原因である疑いも否めません。早めにかかりつけの動物病院へ連れて行き、相談しましょう。
5.少し離れた場所で震えながら見つめている
飼い主から少し距離をとり、離れた場所からこちらを見つめていることはありますよね。「かまってほしいな」と思っている時に、このような態度を見せることがありますが、もしもブルブルと小刻みに震えている場合は、飼い主に対して「怖い」と感じていることがあります。
叱られた後だけでなく、まだ見つかっていないけれど、自分でも「ダメなことをしてしまった。怒られるかも」と認識していると、このような態度を見せることがあります。
飼い主側に心当たりがない場合は、トイレを失敗してしまったり、何か物を壊してしまったりと、叱られるような出来事が起こっているかもしれません。一度、部屋全体を確認してみましょう。
この際、犬自身がすでに悪いことと認識しているので、必要以上に責めるのではなく、「ダメ」と一言ピシッと伝えるだけでも十分です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。大好きな飼い主であっても、一緒に暮らしていると時折「怖い」と感じることがあります。叱られた後や悪いことをしてしまった際などは、「怒られた」「怒られるかも」と恐怖心を感じているかもしれません。
「ダメ」と叱ることも大切ですが、その後のフォローも忘れないようにしましょう。