1.信頼や甘え
急所を見せられるほど信頼している
動物にとってお腹は急所であり、信頼している相手にしか見せたくないでしょう。飼い主さんの前で仰向けになりお腹を見せるということは、自分の急所を開放できるほど飼い主さんを信頼しているということです。
甘えたい気持ちも含まれている
子犬の頃は、母犬に身体を舐めて清潔にしてもらっていました。成犬になってからも、飼い主さんを母犬のように親しく思っているわんちゃんはお腹を見せて飼い主さんに甘えることがあります。
犬の身体はある程度柔軟ですが、自分で自分のお腹を舐めることはやはり大変です。飼い主さんにお腹をなでてもらうことが好きなわんちゃんであれば、飼い主さんに「なでて」とおねだりして甘えることも。飼い主さんがなでるのを止めると「もっとなでて」と催促する子もいますね。
2.争いたくない
急所を見せて「争うつもりはないです」とアピール
犬がお腹を見せる仕草は、いわゆる「服従」のポーズであると従来から知られていました。自分の弱点であるお腹を相手に見せることで「あなたと争うつもりはないです」とアピールする意図があります。
「叱らないで」と願う気持ち
飼い主さんにイタズラがバレてしまった時や叱られてしまった時などに、愛犬がお腹を見せてくることがあります。これは「冷静になって」「自分はこんなに弱いです」「もう降参です」というような気持ちで、飼い主さんに「叱らないで」と伝えたい意図があることが考えられます。
やや緊張気味でおもむろにお腹を見せる姿はなんとも言えず、飼い主さんと険悪なムードになりたくないという気持ちが滲み出ていますよね。
3.かまってほしい
なでようとしたらカプっ！なぜ？
お腹は急所なので、信頼している相手にしか積極的に見せません。しかし、あえて相手に急所を見せて不利な格好をすることで「相手を遊びに誘っている」という場合もあります。
お腹をなでて欲しいのかな？と思って愛犬のお腹をなでようとすると、甘噛みをされたり手にじゃれつかれたりして驚いてしまった、という方もおられるかもしれません。その場合は、お腹を見せることで愛犬が飼い主さんを遊びに誘っていた可能性があります。
飼い主さんのリアクションが嬉しいのかも
犬は行動と結果を関連づけて記憶します。愛犬がお腹を見せた時に飼い主さんが笑ってくれたり声をかけてくれたりした経験から「お腹を見せる→注目してもらえる」と覚えているということも考えられます。
または、お腹を見せると飼い主さんが声をかけてなでてくれたという経験から「お腹を見せる→褒めてもらえる」と覚えているのかもしれません。飼い主さんの注意を引きたいあまりに、仰向けになって一生懸命クネクネしてしまうわんちゃんも多いですよね。
まとめ
犬の仕草には感情が表れていることが多く、相手にお腹を見せるのも犬のボディーランゲージの１つです。
愛犬が飼い主さんにお腹を見せてきた時には
- 信頼や甘え
- 争いたくないという気持ち
- かまってほしいという気持ち
などが表れていると考えられます。
「犬がお腹を見せるのは服従の気持ち」と知られていましたが、服従という響きよりももう少しライトな気持ちなのかもしれませんね。
