高熱が出たら病院へ!
結論から言うと、犬が高熱を出したらすぐに動物病院へ連れていくべきです。
犬の体温の平均は38.0~39.0℃です。一般的に39.5℃以上を発熱と判断し、40.0℃を超える場合は高熱とみなします。興奮状態の時は発熱でなくても39.0℃を超える場合がありますが、体調不良の場合は39度を超えれば発熱と考えるほうがよさそうです。高熱を出す原因はケガによるもの、もしくは病気を発症している恐れがあります。
高熱のときの症状と、考えられる病気
愛犬が高熱を出している場合はすぐに動物病院へ連れていきましょう。
高熱になる病気は、細菌やウイルスによる感染症、肺炎、悪性腫瘍、膀胱炎、関節炎、気管支炎など多くのものが考えられます。病気によってあらわれる症状が異なるため、「高熱」の症状の他にどのような状態や環境であるかを見ることが大切です。
下記のような症状がみられる場合、高熱を出している恐れがあります。
①ぐったりしている
②食欲がない
③激しい下痢や血便、嘔吐
④体や手足が痙攣している
⑤呼吸が荒い
⑥目がうつろ
高熱が出ている場合、極端に元気がなくなりぐったりする様子がみられます。大好きな散歩に行きたがらなくなったり、オヤツやオモチャに飛びつかなくなります。またいつもと比べて寝ている時間が増えたり、飼い主さんから名前を呼ばれても反応しなくなります。このように普段のような元気がない場合は、高熱を出している恐れがあります。
しかし気を付けなければならないのは、「元気がない=高熱を出している」と決めつけてはいけません。ただ単に、「疲れてるから今は遊びたくない」「今は散歩に行く気分じゃない」という場合もあります。
いつもより元気がないなと感じたらまずは体温を測り、②~⑥の状態を観察してみましょう。
ご飯を食べようとしない、激しい下痢や血便が出る、運動後でもないのに呼吸が荒い、目に生気を感じられないなどの②~⑥の状態がみられたら、すぐに病院へ行きましょう。
病院へ行くべきかの見極め方
人間は熱っぽいときに様子見することがありますが、犬はどうなのでしょうか?
1.すぐに病院へ行くべき状態
前述でご紹介した「高熱のときの症状」がみられる場合は、すぐに動物病院へ診てもらってください。このとき、愛犬の平熱やご家庭の様子、排尿や排便の状態、食欲の有無などを獣医師さんにすぐに伝えることができるよう、記録をとったり写真に撮ると良いでしょう。
2.様子見で大丈夫な状態
体温が平熱より高くても前述の「高熱のときの症状」がみられない場合は、様子見で大丈夫でしょう。
犬の平熱は犬種や年齢などによって異なり、また運動後や興奮状態のときは体温が高くなるため、平熱以上だからといって「熱が出ている!大変だ!」と焦る必要はありません。ご家庭でゆっくりと休ませてあげましょう。
日頃から愛犬の体温を測り、その子の平熱を把握しておくことが大切となります。
まとめ
犬は人間よりも症状の進行や重症化のスピードが早いため、「すぐ熱は治まるだろう」などと甘く見て放置していると、あっという間に症状が悪化してしまいます。高熱のときの症状をしっかりと覚えておくことで愛犬の異変に気付くことができ、また病院へ行くべき症状なのかを見極めることで、愛犬を助けることができます。
犬は言葉を話すことができないので、「体が熱い」「痛い」と助けを求めることができません。そのため、毎日のコミュニケーションをとることで「今日はいつもより体が熱い」と異変に気付くことができ、すぐに行動することができます。