1.食事をしているとき
犬がご飯やおやつを食べているときに、体に触れることはできるだけ控えましょう。
夢中で食べている最中に体に触れると、犬は驚いてしまうだけでなく「食べものを盗られるのでは!?」と勘違いしてしまうことがあります。
特に食べものが大好きで執着心を持っているタイプの犬は、その傾向が強く、触られた相手が誰であっても反射的に触れた手を噛んでしまったり、吠えて遠ざけようとしたりします。
また、威嚇や攻撃行動は起こさない場合でも、「奪われる前に早く食べなくちゃ!」と焦って、早食いになる様子も見られます。
早食いをすると食べものが喉に詰まってしまったり、消化不良を起こしたりするので注意が必要です。
中には、命にも関わる胃捻転や胃拡張を引き起こしてしまうこともあるので、早食いは防ぐようにしなければなりません。
2.寝ているとき
犬がぐっすりと眠っているときや、疲れてゆっくり休んでいるときもむやみに触ることはやめましょう。
もちろん、リラックスしているときに、優しくなでることでより一層犬の心身が休まる場合もあると思います。
しかし、休んでいるときに突然触られるとびっくりしてしまいますし、無防備な状態から突然覚醒したことで、混乱して触れられた手を噛んでしまうこともめずらしくありません。
犬の方から飼い主さんに近づいてきて、寄り添うように休んだり眠ったりしているときは触れても問題ないと思いますが、念のため一声かけてから触れるようにすると安心です。
遠くに離れて寝ているときや、自分のベッドやハウスで寝ているときはできるだけ邪魔をしないように見守ってあげてくださいね。
3.トイレをしているとき
排泄中は背後が無防備になり、急な攻撃に対応できないことから、動物にとって非常に危険なときだと言えます。そのため、おしっこやうんちをしている最中は神経を尖らせている犬も多く、最適な排泄場所を見つけるまでにかなり時間がかかることもあります。
そのような習性を持つことから、トイレをしているときに触られるとかなり強い警戒心を持つようになってしまいます。
排泄場所やタイミングにより一層慎重になり、飼い主さんの目の前では排泄ができなくなったり、隠れてするようになったりという様子が見られることがあるのです。
特にトイレトレーニング中の犬や、神経質で排泄場所やタイミングにこだわりのあるタイプの犬の場合は触れたり、話しかけたりせずそしらぬ様子でさりげなく見守ってあげましょう。
4.叱っているとき
犬がいたずらをしたときなどに「だめでしょう!」などと叱りながら、犬の体に触れてしまっている飼い主さんがいます。飼い主さんは決してなでているつもりではなく、指導のために触れていたり、無意識のうちに触れていたりする場合がほとんどですが、それでは叱っていることが無意味になってしまうこともあります。
犬は人間の言葉の意味そのものを正確に理解できるわけではないため、長々としたお説教の最中に優しく触れられると、叱られているということが理解できない可能性があります。そのため、叱るときは決して犬に触れたり、体を支えたりしないようにして、犬を勘違いさせないように注意しましょう。
まとめ
犬は飼い主さんに触ってもらうことが大好きですし、飼い主さんも触れることで幸せな気持ちになると思います。
しかし、睡眠中や排泄中など犬が無防備な状態になっているときや、食べものやおもちゃなどに夢中になっているときは突然触ると驚かせてしまい、思わぬトラブルを招く可能性があるのでできるだけ控えるようにしましょう。
スキンシップがお互いにとって幸せなものになるように、愛犬の気持ちを考えて、適切なタイミングや状況で行うように配慮してあげることをおすすめします。