情緒不安定な犬の仕草や行動
1.自傷行為をする
情緒不安定な犬は自分の手・足・尻尾を噛む自傷行為をすることがあります。
皮膚に傷ができたり、気にして舐めている部分が汚れてしまいますが、場所によっては飼い主が気づかないこともあります。トリミングサロンに行った際に発見されることもあります。
飼い主の目の前でも噛む仕草をしますが、毛づくろいにしては時間が長いなと感じた時は、噛んでいた部分を確認してください。
2.飼い主の留守中、吠え続ける
情緒不安定な犬は飼い主の留守中、疲れ果てるまで吠え続けることがあります。
ペットカメラの映像やご近所からの苦情で気づくことがありますが、ほとんどの犬は気づかれずにいます。情緒不安定になると5分や10分の留守番中も吠え続けます。
短時間の外出の時、スマートフォンを置いて動画を撮り、確認するのがおすすめです。
3.室内を荒らす、物を破壊する
情緒不安定な犬は飼い主の留守中、室内を荒らしたり物を破壊することがあります。
ただのイタズラだと見過ごされてしまいやすいです。やんちゃな犬も5歳を過ぎた頃には落ち着いてイタズラをする機会が減ります。
飼い主が留守中に限って物を破壊したり、室内を荒らしている場合は情緒不安定なのでは?と疑ってみると良いです。
4.飼い主が帰宅するとパニックになる
情緒不安定な犬は飼い主が帰宅すると大興奮で出迎え、パニックになって走り回ったり、暴れたり、失禁することがあります。感情をコントロールすることができないためです。
帰宅時が多いですが、外出時にもパニック行動を起こすことがあります。
5.歩き続けるなどの無意味な行動
意味もなく同じ方向に歩き続けたり、状況にそぐわない無意味と思える行動をとることもあります。
情緒不安定になると気を紛らわすような行動をとることもあります。物を壊すことも、それに含まれるでしょう。
もしも理解に苦しむような行動をとる場合は、すぐに獣医師や専門医の診察を受けてください。
情緒不安定の原因と改善方法
留守番中の恐怖体験
雷が落ちた、地震が起きた、けたたましいサイレンの音が鳴った、棚から物が落ちてきたなど、留守番中の恐怖体験によって情緒不安定になることがあります。
また同じことが起きるのではないかと怯えているのです。
飼育放棄されたことがある
保護犬に多い飼育放棄は、情緒不安定の原因になりやすいです。
見知らぬ場所に置き去りにされた、保健所で長い時間を過ごした、施設や家をたらい回しにされたなど、常に不安や恐怖を抱えて過ごしてきたのです。
またどこかへ連れて行かれるのではないかと怯えているのです。
過剰に甘やかされて育った
飼い主による過剰な甘やかしは犬を情緒不安定にします。飼い主が近くにいないと不安や恐怖で押しつぶされてしまうのです。
わがままな要求も全て飼い主によって叶えられてきたため、犬が自分自身で考えて行動することができなくなっている状態です。
おねだりしたのにおやつを食べさせてもらえなかった時、大興奮したり大激怒したりすることがあります。思い通りにならないと腹が立ち、感情をコントロールできないのです。
獣医師や専門医に相談を…
犬の情緒不安定は精神疾患のひとつです。症状に気づいた時には悪化しており、飼い主では改善することが難しいです。
命にも関わる症状が起こる可能性があるため、獣医師や専門医にご相談ください。
スキンシップやコミュニケーションを増やす
症状が軽いうちは、スキンシップやコミュニケーションを増やすことで改善されることがあります。飼い主と過ごす時間が少なく、愛情が不足している時に情緒不安定になりやすいからです。
愛情をたっぷり受け取った後は犬の心や感情も安定し、少しずつ改善に向かいます。
まとめ
愛犬の情緒不安定には気づきにくいです。無駄吠えが増えたな、わがままになったなと見過ごされてしまうからです。
- 自傷行為をする
- 飼い主の留守中、吠え続ける
- 室内を荒らす、物を破壊する
- 飼い主が帰宅するとパニックになる
- 歩き続けるなどの無意味な行動
このような仕草や行動が見られたら愛犬の様子を注意深く観察してください。心の病気かな?と疑われる気づきがあるかもしれません。