「片付ける金無かった」犬のふん117トン山積み事件
犬のふん尿などが入ったごみを大量破棄
飼育していた犬のふん尿等が入ったごみを、千葉県の多古町にある所有地に大量に捨てた元ブリーダーの男性が、千葉県警の生活経済課は廃棄物処理違反の疑いで逮捕されました。
「片付けるお金がなかった。住民や役所に迷惑をかけた」
容疑者の供述から、約5年間に渡って犬のふん尿や新聞紙が入ったごみ袋117トンを多古町南玉造にて廃棄していたことが発覚。
この報道を受けて、千葉市美浜区高洲では大変な問題となりました。
住民からの苦情で摘発
今回のふん尿大量廃棄事件は、「悪臭がする」と廃棄現場周辺の住民からの苦情で容疑者が摘発されました。
多古町南玉造の所有地に廃棄していたようですが、敷地内にごみは山積みにされ、一部は周辺の山林などにもはみ出していたということです。
何度か同町がふん尿に関して片付けるよう指導を行ったそうですが、容疑者は応じず逮捕されることに。
犬の散歩マナーについて
よく、住宅街や公園には『犬のふんは持ち帰ってください』という看板を見ますが、愛犬家としては、愛犬のふん尿処理をしっかりと行うことは最低限のマナーですよね?
公園は小さなお子様も遊びますし、道端で見つけた場合は誰もが不愉快な気持ちになります。
このようなマナーがしっかりと浸透していない場合、最悪ペット立ち入り禁止へと踏み出す自治体もあります。
せっかく愛犬と楽しくお散歩することが楽しみでも、このように公園など公共の場に入れないと非常に残念です。
最近では、ふん以外でも愛犬がおしっこをした後は水で流す飼い主さんもいらっしゃいます。
このように、自分たちの住んでいる地域を愛犬家たちが中心となって清潔にしていければと思います。
愛犬の糞尿が伝染病の感染源になる!
ふん尿の放棄はただ不衛生になるだけではありません。
ふん尿が感染源となる伝染病が知られており、私たちや他の動物にもふん尿を通して感染する危険性もあります。
では、ふん尿を感染源とする感染症を一部ご紹介します。
トキソプラズマ症
トキソプラズマ原虫を糞便から経口摂取した場合に感染します。
犬だけではなく、猫や人間を含む哺乳類に感染します。
主に発熱、下痢、運動麻痺などの症状が現れます。
残念ながら今現在はワクチンはありません。
糞便中のトキソプラズマ原虫のオーシストと呼ばれる形態が感染源となります。
エキノコックス症
エキノコックス虫卵を感染源として、この虫卵はキツネや犬の糞便中に排泄されます。
この虫卵が糞便を通して経口摂取されると、体内で孵化し寄生します。
人間に感染すると、重度の肝炎が起こり、有効な治療方法がないので非常に危険です。
北海道のキツネのうちほとんどがエキノコックスを持っていると言われていますので、くれぐれも糞便のみではなくキツネとの接触もやめましょう。
お散歩時のエチケット実践編
糞便
当たり前のことですが、糞は袋に入れて持ち帰りましょう。
ただ、愛犬の体調が悪い時に下痢をしてしまい処理に困る人経験があるかと思います。
下痢便は大量の水で流すか、調子が悪そうだったら自宅の庭で済ませるなどの工夫をしましょう。
飼い主の方なら、お散歩中に愛犬がそわそわして排泄をする兆候がわかるかと思います。
お散歩中はよく観察をして、背彎姿勢を示したらビニール袋をすぐに用意するなど、地面に着かない工夫もできますね。
排便の処理方法は、自治体によって異なるので確認してください。
水洗トイレに流す方法が一番衛生的には良いかと思います。
尿
尿の処理に関しては、糞ほど浸透していないかと思います。
雨の時は必要ないかと思いますが、普段からは水の入ったペットボトルを持ち歩くように意識しましょう。
尿は目にははっきりと見えませんが、植物は枯れてしまいますし、日向ぼっこをしようした人が芝生に寝転んだときにうっかり触って濡れてしまうと不愉快な思いをさせてしまいます。
マーキングにも注意しましょう。
マーキングは去勢をする、バンドをつけるなどで工夫ができます。
また、マーキングをしそうなそぶりを見せたら、声をかけて止まらず歩き続けましょう。
雪が降る地域では、犬の尿はとても目立ちます。
こちらもあまり見ていて気持ち良いものではないので、雪ごと袋に入れて持ち帰るのがマナーだと思います。
室内犬や室外犬でも、自分の敷地内で済ませてからお散歩にいくことで工夫ができます。
これから子犬を迎える方は、室内で排泄を済ませてからお散歩に行くというトレーニングを行うことも可能です。
盲導犬や聴導犬、介助犬はお仕事中に排泄をしないようにトレーニングされているのをご存知かと思います。
また、地域における清潔さを保つ意識も大切です。
細かな配慮が行き届いた飼い主は素敵ですよ。
みんなのお手本となるように、自分から率先してマナーを徹底することにより、良い習慣を周りの愛犬家にも定着させることで、地域や住民と上手に付き合うことができるかと思います。
まとめ
犬のふん尿放棄は、臭いや見た目から不愉快な気持ちになるだけではなく、伝染病に感染する感染源ともなり得るため、注意が必要です。
一般的に、ペットの排泄物に関するマナーは不愉快さが理由挙げられる事も多いですが、糞便を介した感染症の感染源にもなるということをしっかりと提唱するべきです。
人間にも感染し得る伝染病も多く、このような事実を愛犬家はもちろん地域の住民に知ってもらうことも重要です。