犬は人の言葉を理解できる?
名前を呼ぶと嬉しそうに反応します。お座りや待てなどの指示に忠実に従うことができます。
おやつほしい?と聞くと声を出して返事をします。病院・爪切り・シャンプーと聞くと嫌な表情をしたり、どこかに隠れることがあります。
飼い主は「愛犬は自分の言うことなら何でも理解できる」と信じています。言葉の通りに反応や行動をしてくれるのですから当然のように思うのです。
しかし、様々な研究によって「言葉そのものを理解しているわけではない」と発表されたことがあります。
言葉の微妙な違いは理解できない
例えば、「おやつ」と「真夏」、「ラテ(名前)」と「待て(指示)」、「クロ(名前)」と「シロ(名前)」のように発音は似ているけれど全く意味の異なる言葉を発した時、犬はその違いを理解することができないとされています。
試しに「おやつ?」のイントネーションで「真夏?」と問いかけてみてください。おやつをもらえる時と同じ仕草や反応を見せるかもしれません。
「待て!」と指示を出したのに「ラテ!」と名前を呼ばれたのだと勘違いし、「なになにぃ~!?」と目を輝かせて期待の表情をするかもしれません。
訓練された犬が覚える言葉の数
幼い子供に言葉を教える音声言語病理学者の飼い主によって、生後8週の頃から言葉を覚えるための訓練を受けたステラという犬がいます。
専門的な知識や技術を持った飼い主から言葉を教えてもらったステラは、29種類の言葉を覚えて理解しているそうです。
そして、言葉(文字)が書かれたボードを使って文章を作成することもできるのだそうです。
ステラの飼い主は「言葉の使い方が2歳の子供によく似ている」としています。
犬は人間の2歳~3歳くらいの知能を持つとされています。言葉も人間の幼い子供と同じくらい覚えて理解することができるのではないかと期待されるのではないでしょうか。
200種類以上の物の名前を覚えた犬
リコというボーダーコリーに関する研究があります。200種類以上の物の名前を覚え、4週間が経っても覚えていたそうです。
そして、物と名前を理解し、名前を聞くだけでその物を取って来ることもできるそうです。
感情と言葉の処理
イギリス南東部にあるサセックス大学で行われた研究では、犬は人間の感情と言葉を読み取って理解することができるとされています。
感情を読み取って処理するのは右脳、言葉を聞き取って処理するのは左脳なのだそうです。
犬が人間の感情と言葉を理解できる理由
誰に何と言われようと、どのような研究結果が発表されようと、飼い主としては「愛犬は自分の言うことなら何でも理解できる」と信じたいものです。実際に一緒に暮らしていて実感しているからです。
しかし、犬が人間の感情や言葉をどれくらい理解することができ、本当に理解できているかどうかは謎に包まれたままです。人間なら絶対に聞き間違えることのない言葉を犬は聞き間違えてしまうからです。何度言い聞かせてもその言葉の意味までは理解できないこともあるからです。
そして、同じ言葉でもその言葉を発する時の飼い主の感情の違いによって、上手く理解できないこともあるようです。
まとめ
犬は人の言葉を理解しているのか。あなたはどのように思われますか?
様々な考え方や捉え方があるかと思います。言葉ひとつひとつの発音や意味を十分に理解できているわけではないかもしれません。
だからといって言葉を教えても意味がない、言葉で伝えてようとしても伝わらないというわけではありません。
言葉だけではどうしても伝わらない時は、仕草・行動・表情・声の高い低いなども工夫してみてください。今すぐに理解できなくても良いと思います。
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