オンラインアカウントとペットの名前
SNSやショッピングサイト、ゲームやストリーミングと、今やオンラインアカウントは生活から切り離せないものとなっています。そして全てのアカウントにはパスワードが必要となるわけですが、これがまた頭の痛い問題です。
オンラインアカウントのパスワードに自分の名前を付けるのは不用心だったりシステムに弾かれたりするので、「用心のためと忘れないように」と大切なペットの名前を使っている人は多いのではないでしょうか。
この度、イギリスのナショナルサイバーセキュリティセンターが実施したアンケート調査の結果から、何百万人もの人が愛犬や愛猫などペットの名前をパスワード(またはその一部)に使用しているが、それはサイバー犯罪の被害に遭うリスクが高い行為だという警告が発せられました。
パスワードに最も多く使用されているカテゴリー
同センターによる調査は成人1282人を対象として2021年3月上旬に実施されました。調査結果から、パスワードに使用されていたカテゴリーの上位は次の3つでした。
- ペットの名前 15%
- 家族の名前 14%
- 大切な日付 13%
僅差ですが、愛犬などペットの名前を使っているという人が一番多かったようです。これら上位のカテゴリーはハッカーなどのサイバー犯罪者にとって最も簡単に推測できてしまう言葉でもあるということです。
特にSNSではペットや家族の名前を出したり「今日は○○の誕生日」と書き込んだりすることが多いため、これらの情報は誰にでも簡単に分かってしまいます。
反対に回答者の40%は、これらの簡単に推測できる項目をパスワードの一部として使用したことがないと答えています。
愛犬の名前をパスワードに使っている人は今すぐ考え直したほうが良さそうです。
最も危険なパスワードの設定とは?
このように愛犬の名前をパスワードに使用するのは安全とは言えない方法なのですが、調査を実施したサイバーセキュリティセンターは、オンラインアカウントのパスワード設定で最も危険な行為があると警告しています。
絶対に避けるべきパスワード設定、それはすべてのアカウントのパスワードの同じものにすることです。ちょっと面倒ですが(いえ、はっきり言えばものすごく面倒ですが)安全には代えられないので、パスワードはアカウントごとに違うものを設定しましょう。
これはイギリスでの調査ですが、日本でも愛犬の名前や誕生日を使っている人は多いですし、リスクや対策に関しても同じです。大切なペットの名前が犯罪に使われるかと思うと、それだけでも腹立たしいので、心当たりのある方はぜひ変更してくださいね。
まとめ
イギリスで実施されたアンケート調査から、オンラインアカウントのパスワードに愛犬の名前を使用するとハッキングなどの犯罪被害のリスクが高くなるという報告をご紹介しました。
2020年はロックダウンのためにオンラインでの買い物やリモート行動が増えたため、パスワードが必要なアカウントを新たに作ったという人も増加したそうです。
「ペットの名前はパスワードNG」を肝に銘じて、パスワード設定に頭を捻ることにいたしましょう。
《参考URL》
https://www.bbc.com/news/technology-56680790