「嫌だ!」を伝えるときの態度や仕草は?
犬は言葉を話せないため、態度や仕草で飼い主さんに気持ちを伝えています。これを「カーミングシグナル」といい、「嬉しい」「楽しい」「美味しい」などポジティブな気持ちだけでなく、時には「嫌だ!」「やめて!」と注意喚起することもあります。
ではそのとき、犬はどのような態度や仕草をするのでしょうか?
①あくびをする
実は、犬のあくびは眠いときだけではないんです。愛犬を観察していると、たまに「え、今!?」というようなタイミングであくびをすることはありませんか?
これは眠いということではなく、あくびをすることで相手に「嫌だよ」「もうケンカはやめて」「そんなに怒らないで」という気持ちを伝えているんです。
犬が「嫌だ!」という気持ちであくびをするのは、下記のようなタイミングでよくみられます。
- 無理やり抱っこされたとき
- ぐっすり寝ているときに起こされたとき
- 他の犬とじゃれて、ヒートアップしたとき
- 他の犬からの攻撃が強いとき
- 飼い主さんに叱られているとき
また、自分の不快感を相手に伝えるときにもあくびをします。例えば飼い主さん以外の知らない人や苦手な子に、撫でられたり話しかけられると大きなストレスを感じます。そのようなタイミングであくびをする場合は「もう触らないで」「私に関わらないで」という気持ちが込められています。
②体を震わす
「嫌だ!」と伝えるとき、体をブルブルと震えることがあります。
散歩中に他の犬と出会ったときや知らない人に撫でられたとき、動物病院で診察しているとき、トリミングで高いトリミング台に乗っているときなどや、お風呂に入りたくない、ハミガキをしたくないときなど、多く挙げられます。
③前足を舐める
物事に対してメリットを感じないときや、やりたくないことが起きたときに自分の前足を執拗に舐める行動をとります。これは自分の気持ちを落ち着かせようとしているのですが、何度も繰り返したり舐めるのをやめない場合は、大きなストレスを感じている恐れがあります。
④激しく吠える、唸る
激しく吠えたり唸る場合、「嫌だ!」というよりも「敵意」「警告」に変わっている恐れがあります。つまり最上級の嫌悪感です。これまでご紹介した態度や仕草では飼い主さんに気持ちが伝わらなかった場合に、「もういい加減にして!」と自分の感情を爆発させます。
愛犬の「嫌だ!」がみられたときは?
「嫌だ!」の態度や仕草がみられるタイミングは、さまざまです。愛犬の様子や周りの状況、タイミングなどを観察して、飼い主さんは対処しなければなりません。
苦手なものが近づいてきたとき
例えば他の犬や知らない人に対して苦手意識を持つ子は、その対象が目に入った瞬間に「嫌だ!」の態度や仕草を示します。
そのときは相手との距離を一定に保ちましょう。立ち止まってオヤツでこちらに気を引かせるのもオススメです。知らない人が撫でようとしてきたときは、相手に「撫でられるのが苦手なんです」と一言伝えることで、ストレスを感じることから回避できるでしょう。
しつけ中に
オテやフセなどのしつけ中にみられた場合は「嫌だ!」という気持ちだけでなく、集中力が切れた証拠です。オヤツを食べたり水を飲むなどして、休憩をはさんであげましょう。
まとめ
犬はさまざまな方法で「嫌だ!」を伝えてくれます。それが積み重なると大きなストレスとなり、場合によっては病気へと発展してしまう恐れもあります。
「嫌だ!」を伝える態度や仕草④までの感情になってしまうと飼い主さんとの絆にヒビが入ってしまうため、飼い主さんは、①~③の段階で愛犬のサインに気付くことがとても大切になります。