犬が留守番を嫌う理由とは?
犬を飼ううえで、犬の留守番はどうしても避けることができません。仕事に行ったり、用事があって家を空けたり、飼い主さんが「家に24時間ずっといる」というのは実際のところ不可能ですよね。「愛犬にはなるべく留守番をさせたくない」「ひとりきりで可哀想」と罪悪感を持つ飼い主さんも多いでしょう。
飼い主さんがご心配の通り、犬もひとりきりで過ごす時間は苦手と感じる動物です。
犬が留守番を嫌いになる理由はいくつか考えられます。
- 留守番中は「寂しい」「退屈」と感じるため
- 子犬のころから留守番をする機会が多いため
- 過去に、留守番中に怖い思いをしたため(地震や雷など)
- 飼い主さんが長時間帰ってこなかったため
- 飼い主が何度か変わっているため(保護権に多くみられる)
など、これらの経験をした犬は留守番をすることに対して嫌悪感を持ちます。そのため、飼い主さんが出かけるような仕草や行動をしているのを見ると、それを阻止しようとさまざまな仕草や行動を示します。
留守番を嫌がるときの仕草や行動
では、犬はどのような仕草や行動を示すのでしょうか?
留守番を嫌がるときの仕草や行動①飼い主さんの持ち物を奪う
犬は飼い主さんの行動や感情をよく観察し、読み取ることができる動物です。そのため、飼い主さんが少しでも出かけるような仕草や行動をすると瞬時に察知し、飼い主さんが出かけないような作戦をとります。
例えば、飼い主さんが出かけるときにいつも持つバッグや靴、洋服、アクセサリーなどを身に着けようとしたときに、それらを咥えてどこかに逃げたり隠したりなど。
出かける前にそれらの行動をされると飼い主さんは焦りますよね。多くの場合、「返して」や「やめて」と声をかけるでしょう。犬は「飼い主さんの持ち物を隠す=飼い主さんに構ってもらえる」と学習しているため、このような行動をすることで飼い主さんの気を引かせようとします。
留守番を嫌がるときの仕草や行動②吠える
飼い主さんが出かけるためにメイクをしたり、髪を整えるなどの仕草をするだけでも、過剰に反応する犬もいるでしょう。そのときに吠えることで、「行かないで!」「ひとりにしないで!」と飼い主さんを引き留めようとする犬も多くみられます。
留守番を嫌がるときの仕草や行動③素直に諦める
前述の2つの行動とは逆に、意外にも素直に諦める子もいます。飼い主さんが身支度をする行動を見て、「今から出かけるんだな」と察知すると、大人しく自分の寝床やケージやソファなどで寝ることもあります。なかば諦めや、ふて寝かもしれません。
出かける前にこんな行動していませんか?
犬が留守番を嫌うようになる原因として、飼い主さんのある行動も一因であると考えられます。
例えば、出かけるときに「行ってくるね」などと声をかける飼い主さんも多いでしょう。この行動をすることで、犬は「これからひとりきりの時間が来る」「ひとりぼっちになる」と察知し、不安感や緊張感を持ち始めます。
また、家に帰ってきたときに「ただいま」と声をかけたり過剰に撫でたりすることも、オススメできません。「飼い主さんが帰ってきた=たくさん構ってもらえる」と過剰に期待をしてしまうため、留守番に対して余計に孤独感を持ってしまう恐れがあり、飼い主さんがこれらの行動をすると、犬は「分離不安」という問題行動をするようになる恐れがあるのです。
出かけるとき、または帰宅したときは、愛犬に過剰に声をかけたり撫でたりしないようにしましょう。出かけるときに愛犬が寂しそうな顔でこちらを見てきたり、帰宅したときに玄関にお出迎えしてくれた愛犬を見ると、可愛すぎて抱きしめたくなる気持ちはとても分かります。
しかし、愛犬が留守番嫌いにならないためには我慢が必要なときもあります。少し時間が経ってから構ったり撫でたりするようにしましょう。
まとめ
犬は社会性を持つ動物であるため、ひとりの時間をあまり好みません。そのため飼い主さんと過ごす時間がとても大切で多大な安心感を得ているのです。「飼い主さんと24時間ずっと一緒にいたい」というのが、愛犬の本音です。気持ちを理解し、「留守番してくれてありがとう!」という愛犬への気遣いが、とても大切となります。