いつかは必ずやってくる愛犬の死
元気に甘えてたり遊んだりする愛犬を見ていると、永遠に一緒にいられるのではと思ってしまいます。心の底からそう願う飼い主さんも多いでしょう。しかし、犬の寿命は約13〜14年と人間より短命です。いつかは必ず愛犬の死と向き合わなければいけない日がきます。
愛する愛犬が亡くなることを考えたくないと思う飼い主さんも多いでしょうが、愛犬が高齢期に入ると、体力が衰え、休む時間が増え、病気や怪我が増え…と、現実味を帯びてきます。
飼い主として、愛犬を愛しているのであれば、最期までしっかり責任を持ってお世話をし、穏やかに看取ってあげることが、犬にとっても幸せだと思いませんか。そのためには、愛犬の最期にお互いがなるべく後悔しないよう、事前に段取りの確認や準備、そして愛犬にしてあげたいことを考えておくことも大切です。
愛犬の最期にあなたがやるべき5つのこと
いつかは必ずやってくる愛犬の最期。私たち飼い主は、愛犬の最期に向き合う時、何をしてあげられるのでしょうか。ここでは、愛犬の最期に飼い主である私たちがやるべきことを紹介します。
1.愛犬の隣になるべく寄り添い続けてあげる
犬は最期の時まで飼い主さんの温もりや存在を感じていたいと思うものです。犬は自分の死期が迫っている事を感じる子が多いと言われているので、少しでも不安を軽くさせてあげるためにも、信頼している飼い主がそばにいてあげる事は大切です。
何をするでもなく、そっと愛犬の隣に寄り添い、声をかけてあげるだけでも良いのです。「飼い主さんがそばにいる」と実感するだけで、愛犬は穏やかに旅立つことができるでしょう。
2.愛犬が少しでも穏やかになれるよう優しくマッサージ
愛犬の最期は、苦しそうに息をしていることや元気が無く脱力していることが多いです。それでも意識は飼い主さんに向いている子が多く、飼い主さんに「触れてほしい」「甘えたい」と思っているでしょう。
なかなか思うように体が動かず、以前のように自ら甘えることができない状態なので、飼い主側から愛犬が少しでも穏やかになれるよう、優しくマッサージをしてあげましょう。
マッサージといっても専門的なものではありません。優しくゆっくり、くるくるとお腹を撫でてあげたり、背中を撫でてあげたり、足の付け根をさすってあげたり…。愛犬が触られて「ここは嬉しいだろうな」と思うところを重点的にほぐしてあげてください。
3.愛情を伝えるスキンシップをたくさん行う
1つ前の項目と重なりますが、愛情を伝えるためにスキンシップをたくさん行いましょう。愛犬も最期は大好きな飼い主の温もりを感じていたいと思っているはずです。
また、飼い主としても最期の時まで愛犬に愛情を注いであげたいと思いますよね。そのために最も伝わりやすく愛情を注いであげられる方法がスキンシップです。
優しく撫でてあげたり、アイコンタクトを取ってあげたり、微笑みかけてあげたり…。愛犬の気持ちが少しでも軽くなるようなスキンシップを最期の時まで行ってあげてください。
4.感謝や愛情を言葉にして伝える
「犬は言葉がわからないでしょう」と思う人もいるかもしれません。しかし、最期だからこそ、普段はしなかった感謝や愛情を言葉にして伝えることも大事です。
犬は言葉がわからなくても、飼い主の言葉に含まれている声のトーンやスピードから、大まかな感情を読み取ることができると言われています。何より、大好きな飼い主の声を聞くことで、幸せを感じたり安心したりする犬は多いです。
ぜひスキンシップを取りながら、最期の時までたくさん話しかけてあげてください。その際は「今までありがとう」「楽しかったね」などとポジティブな内容の声かけを意識しましょう。
5.悲しそうな顔を見せずなるべく笑顔でいる
犬は飼い主の表情から感情を読み取ることができます。また、仲間意識が強く共感能力の高い動物なので、飼い主が最期の時までずっと悲しそうな表情を見せていると、安心して旅立つことができなくなってしまいます。
犬にとって『死』という概念はなく、亡くなることに対する恐れもありません。そのため、飼い主が悲しい顔をしていると「どうしてそんなに悲しい顔をしているの?」「大丈夫?」などと心配になってしまい、不安に襲われてしまいます。
最期の時くらいは、穏やかに安心した状態で看取ってあげたいですよね。辛いことではありますが、愛犬の前では最期の時まで笑顔でいるよう心がけましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。愛犬を穏やかに看取るためには、看取る場所や埋葬方法など、様々な事前準備が大切です。しかし、それと同じくらい、愛犬に何をしてあげられるかを考えることも重要です。愛犬の最期に、自分が何をしてあげたいか、また何をしてあげられるかを今から考えておきましょう。