犬も「イジメ」をする?
犬には力の強い犬と弱い犬がいます。気の強い犬と弱い犬がいます。
弱いに犬に対して強い犬が「自分の方が強いんだぞ!」と攻撃することがありますが、群れの中で順位づけをするという本能による行為です。
私たち人間社会で起こるイジメとは異なる行為であることをご理解ください。喧嘩とはまた少し違いますし、わかりやすく解説するために「イジメ」という言葉を使ってお話します。
犬がイジメをしている時の行動
1.近づくと追い払う・寄せ付けない
他の犬が近づくと威嚇して追い払うことがあります。まるで「俺様に気安く寄るな!」と言っているかのようです。攻撃までするつもりは一切ありません。しかし、まだ親しくもない相手を簡単に受け入れるつもりもないようです。
犬は群れで暮らす動物ですから、他の群れの犬が近づけば「ここは私のテリトリーだから!」と主張する気持ちもあります。そして、自分よりも強い相手だなと判断した場合には、初対面の相手に対しても「どうそどうぞ」と簡単に受け入れてしまうのも犬の本能です。
近づいてしきりにニオイを嗅いでくる相手にジッと耐えることもあります。
2.一頭だけを攻撃する
多頭飼いをしていると、なぜか一頭だけ仲間外れにされてしまうことがあります。それが末っ子の新入りなのです。先住犬たちが先輩と後輩を示すために攻撃することがあります。
まだ幼くやんちゃな末っ子に対して、「やってはいけない!」としつけの意味で攻撃することがあります。
まるでひとりを攻撃する集団イジメのように見えてしまうことがありますが、決して本気で噛んだり攻撃しているわけではないことが分かるはずです。末っ子に対して恐怖心を植え付けたり、怪我を負わせてしまうことはないからです。
犬がイジメをする時の対処法
見守る
いきなり止めに入る必要はありません。まずは犬たちの様子を見守ってください。飛びかかったり噛みついたりすることがありますが、決して本気ではありません。自分の強さを示すための行為です。
体格差に注意する
超小型犬と大型犬とでは体の大きさも力の強さも明らかに違います。
超小型犬が大型犬に「ニオイを嗅がないで!」と威嚇して飛びかかる分にはそれほど問題ありませんが、大型犬が超小型犬に「あっちに行ってよ~」と手を伸ばしただけで転倒してケガをしてしまう恐れがあります。
声をかける
何だか行為がエスカレートしそうで心配だなと感じた時は声をかけてください。飼い主の様子を気にして行為をやめることがあります。
よく加減がわからずにやってしまう行為もありますので、それ以上はダメだ!ということを飼い主が示さなければならない場合もあります。
喧嘩に発展しそうならすぐに止めに入る
相手の主張が気に入らず、「私の方が!」と自分も主張したがることがあります。どちらも強く主張しすぎてしまうと喧嘩に発展してしまう恐れがあります。
喧嘩に発展すれば本気で噛みつくこともありますし、ケガや事故に繋がりかねません。すぐに犬同士を引き離してください。
相性の悪い犬とはなるべく交流しない
残念ながら、どうしても相性の合わない犬同士もいます。
飼い主同士は気も合って親しくしたいのに、犬同士は会う度に威嚇し合って吠えるわ飛びかかるわ大騒ぎ。会話もままならないほどです。
そんな時は無理に交流させる必要はありません。犬にだって一生かけても仲良くなれない相手がいるものです。
まとめ
犬が他の犬をイジメている時にしている行動と対処法について解説しました。
多頭飼い内でイジメが起きてしまうことがありますが、犬は群れで順位づけをする動物です。全ての犬に対する愛情はもちろん同じで良いですが、先住犬が優位であることを理解してあげてほしいです。
食事の時間は同じだけど、先住犬からお皿にごはんを入れてあげるなどすると良いと思います。先住犬のトイレを掃除してから後輩犬のトイレを掃除する、先住犬とお散歩に行ってから後輩犬とお散歩に行くなどもあります。