テレビを見ている犬の心理
1.追いかけて捕まえたい
犬がテレビをジッと見ているのは、動く物を目で追っているからです。追いかけて捕まえたいと考えています。
動く物をジッと見つめて目で追いながら、走り出すタイミングや捕まえるタイミングをうかがっているのです。
2.知ってる子かな？
犬がテレビをジッと見ているのは、犬や猫が映っているからです。お散歩の時にすれ違ったりドッグランで一緒に遊んだりなど、普段から見慣れている存在です。
おそらく目の前にして会っている時と、テレビの映像の中にいることを区別することはできません。
そのため、映像の中の犬や猫を見て、いつも会う「知ってる子かな？」と確認するためにジッと見ているのでしょう。
しかし、「あの子のニオイが感じられないな…」とも考えているかもしれません。
3.音が気になる
犬がテレビをジッと見ている時、何か気になる音が聞こえてきたのでしょう。
どこから音が鳴っているのか、その音の正体は何なのか、情報を集めているところです。
ジッと見ているだけではなく、しきりに首をかしげてみたりもしますし、耳をよく動かす様子も見られるはずです。
4.人の声が気になる
犬がテレビをジッと見ている時、気になる人の声に耳を澄ませていることがあります。
飼い主が使っている言葉の音と同じ、もしくは似ているのでしょう。映像の中の人が「おすわり」と言えば座ってしまうかもしれません。
何もアクションしない時は「どうしてこの人は僕におすわりと言ったのだろう？」と不思議に感じているのかもしれません。
5.興奮している
犬がテレビをジッと見ている時、映像の中の犬が吠えれば自分も吠えてしまうことがあります。見慣れている犬の姿や声に興奮しているのです。
ジッと見ているようで、実はソワソワと落ち着かない様子です。テレビに映る犬の姿を見て興奮し、一緒に遊びたくて吠えて誘ってみたのに「どうしてあの子はこっちに来てくれないのだろう？」と不思議に感じているかもしれません。
6.飼い主がテレビを見つめているから
飼い主がテレビを見ている時、犬も同じようにテレビをジッと見ていることがあります。
映像の意味を理解しているわけではないけれど、飼い主と同じ行動をしたいという思いがあります。飼い主が見ているから自分も見ていよう、と感じているのです。
とくに興味があるわけではないけれど、とりあえず動く物を目で追ってみようという感じなのかもしれません。
テレビに興味を持ちやすい犬がいる
猟犬として働いていた歴史を持つ犬種は、テレビの映像の中の動く物を目で追うことがよくあります。
そして、テレビに向かってそっと近づいてみたり、走り出してみたり、テレビの裏に回ってみては、まるで獲物を探すかのような行動をすることもあります。狩猟本能を掻き立てられてしまうのでしょう。
テレビの中の鳥をジッと見ている
鳥の映像に限って興味を示すことがあります。
- アメリカンコッカースパニエル
- ゴールデンレトリーバー
- ラブラドールレトリーバー
例えばこの3つの犬種は鳥猟犬として働いていた歴史があり、テレビに映る鳥に興味を示しやすいです。鳴き声を聞いて急いでテレビの前にやって来ることがあります。
テレビの中の動く物を追跡するのが好き
「視覚ハウンド」と言って、視覚と走力に優れた犬種があります。
- アフガンハウンド
- イタリアングレーハウンド
- ウィペット
- サルーキ
- ボルゾイ
こちらの5つの犬種が視覚ハウンドです。
優れた視覚で獲物を追跡し、優れた走力で捕獲するという役割を担っていました。そのため、テレビに映る動く物を、つい追跡して捕獲してしまいたくなるのでしょう。
まとめ
犬がテレビをジッと見ている時の心理と、犬は映像の意味を理解しているのか、ということについて解説しました。
おそらく、人間が考えるほど映像の意味を理解しているわけではないと思います。ただ、テレビの映像に対して「興味がある」「興味がない」の違いなのではないでしょうか。
