ネガティブな犬の特徴とは?
1.「叱られたくない」という意識が強い
犬において「ネガティブな性格」とは、自発的に行動を起こそうとしない特徴のある子です。なぜ自発的な行動を見せないかというと、自分が何か行動を起こしたら「叱られる」と思っているためだといいます。
ネガティブな性格の子は、ひどく叱られて育った犬に多いと言われ、それは正しい叱り方とは言えない体罰とも言える叱り方であった場合が多く、叱られることに対して非常に強い恐怖心を抱いてしまっています。
2.指示されたこと以外しない
ポジティブな性格の子であれば、飼い主さんに対して「次は何をしますか?」と目線でお伺いを立てるのですが、ネガティブな性格の子は「叱られないようにする」という意識が強く、自発的な行動を避ける傾向があります。それは飼い主さんの指示したこと以外の行動をすると、ひどく叱られてしまうのではないかと思うためです。
3.習慣を変えられない
叱られるばかりで「褒められること」をされてこなかった子は、おやつや褒め言葉をもらう嬉しさを知らないこともあります。そのため、適切な環境に移ってから今までの習慣を変えようとしてもなかなかうまくいかないことも。
トレーニングにおいて「良い行いをするとおやつがもらえる」「おやつがもらえるからこの行動は良いこと」などと「行動と報酬」を結びつけて覚えていくことが効果的なのですが、褒められる喜びを知らず「叱られるつらさ」だけを覚えている子の場合は、今までの習慣を変えるまでに根気が必要になることもあります。
ポジティブな子に育てるには
1.「叱る」だけでなく「褒める」ことを忘れない
近年は愛犬を大切に思う意識が向上し、以前よりも愛犬への暴力や体罰はいけないという認識が定着してきました。そのため「正しく叱ること」をしっかり意識している飼い主さんが多くおられます。しかし「褒めること」を忘れがちで、つい叱るばっかりになってしまっていることも少なくありません。
犬を褒めるときはタイミングが重要で、良い行いを「している最中」または「直後」である必要があります。直後というのは「0.5秒以内」という意見もあり、本当に直後でないと伝わりにくくなってしまうのです。
たとえばトイレでおしっこができたときに、飼い主さんのコマンドにしたがってくれたときに、ただ静かにくつろいでいるときに、こういった些細な場面でもちゃんと褒めてあげることが大切です。
2.クリッカートレーニング
クリッカーとは、ボタンを押すとボールペンをノックした時のように「カチッ」と音が鳴るトレーニングアイテムです。最近では音の種類もさまざまあり、音量を調節できるものもあります。
クリッカーはその音によって、愛犬にその行動が正しいことであると伝えるためのアイテムです。人によって声や使う言葉がバラバラだと犬に言葉の意味が伝わりづらいこともありますが、クリッカーという共通の音を使えば、どなたでも愛犬に「いいね!」と伝えやすくなります。
最初のうちはおやつも併用し、愛犬が良い行いをした際にクリッカーを鳴らしてからおやつを与えます。慣れていくことで、やがておやつなしで伝わるようになります。
まとめ
叱ることと褒めること、これは簡単なようでいてとても難しいですよね。愛犬に対しての場合は叱ったり褒めたりするタイミングや言葉の統一など、人間に対してよりも注意するべきポイントも多くあります。
「叱られたくない→何もしたくない」とネガティブな意識になってしまうと、愛犬が自ら考えて行動することや飼い主さんとコミュニケーションを取ろうとしなくなってしまう恐れがあります。ひどい叱り方を止めて褒められる喜びを知っていくことで、愛犬はのびのびとしたポジティブな気持ちでいられるでしょう