1.飼い主さんに向かって吠える
犬が自分の気持ちを表現する方法のひとつが、吠えることです。
犬が吠えるとうるさいと感じる人も多く、よく吠える犬は「無駄吠えが多い」などと言われることもありますが、犬にとって吠えることは生き物としてごく自然な行動です。
私たち人間が話をするように、犬も吠えることで気持ちを表現したり、コミュニケーションを取っていると考えてあげましょう。
そのため、「ご飯が欲しい!」といった要求や訴えを飼い主さんに伝えるためにも吠えることがあります。「ご飯ちょうだい!」「早くご飯にしよう!」と、飼い主さんに向かって話しかけているのです。
アピールの方法はさまざまなものがありますが、吠え声は飼い主さんにとって騒がしく感じるものであることから、気がつきやすく無視されにくいので、何かを要求する時には吠えることを選択する犬は多くいます。
吠え声でアピールすることをやめさせたい場合は、犬が吠えてもご飯をあげないだけでなく、犬と目を合わせたり話しかけたりせず無視をすることです。そうすることで、犬は「吠えても伝わらないから、ほかの方法で伝えよう」ということを学習するのです。
2.飼い主さんの目をじっと見つめる
吠えることで「ご飯ちょうだい!」と騒いでアピールするのとは異なり、静かにアピールする方法が飼い主さんの目を見つめることです。
愛犬に見つめられると、とてもかわいらしいと感じて、ついついなでてしまったり、おやつをあげたくなったりしてしまいますよね。
飼い主さんの食事中に、愛犬からじっと見つめられて、つい“おすそわけ”をしてしまった経験のある人も多いのではないかと思います。
そのため、飼い主さんを見つめることで、なでてもらったり食べ物をもらったりと“いい経験”をしたことがある犬は、この方法で「ご飯ちょうだい!」といったアピールをすることもあります。
3.ご飯がある場所に飼い主さんを誘導しようとする
吠えたり目を見つめたりしても、飼い主さんがご飯を出してくれない時は、よりわかりやすい手段に出る犬もいます。
多くの犬は、自分のケージの中やキッチンでご飯をもらっていると思いますが、ご飯をもらえる場所と飼い主さんの間を行ったり来たりしてアピールすることがあります。
また、ご飯が置いてある場所や棚の前と飼い主さんの間を動き回ったり、棚の扉をガリガリと引っかいてみたりする犬もいるでしょう。
さらに、動いてくれない飼い主さんに業を煮やして、洋服のすそを噛んで引っ張り、ご飯のある棚や食事をする場所まで強引に連れていこうとする強者もいます。
4.フードボウルを動かす
「ご飯ちょうだい!」というアピールとして、とてもわかりやすいのがフードボウルをくわえて飼い主さんの前まで持ってきたり、前足でフードボウルをガタンガタンと音を出して動かしたりするというものです。
こうした行動はとても微笑ましく、あまりにもわかりやすいことからつい笑ってしまったり、食べ物をあげてしまったりする飼い主さんも少なくないと思います。
まとめ
犬は、さまざまな方法で飼い主さんに対して「ご飯ちょうだい!」というアピールをします。
その方法は、吠えて騒ぐ場合もあれば、静かにじっと目を見つめたり、飼い主さんをキッチンに連れて行ってわかりやすく訴えかけたりもします。
どのような方法でアピールするかは、犬の性格やこれまでの経験によって異なります。特に、アピールに成功して自分の要求が叶った方法を多用する傾向にあります。
犬からの要求に毎回必ず従っていると、その行動が定着してしまったり、わがままになってしまったりするので、対応には注意が必要です。
犬の要求ばかりに従わず、飼い主さんのペースで接するようにしましょう。