愛犬の『免疫力』を高めよう!
「免疫力が低下すると風邪を引きやすくなる」とよく耳にしますが、免疫力とは、体内に侵入した細菌やウイルス、体内で発生した有害な細胞を排除する自己防衛システムのことです。犬も免疫力が低下すると、病気にかかりやすくなったり、アレルギーを発症しやすくなったりします。逆に免疫力が高まれば、病気にかかりにくい健康な体でいることができます。
ならば、ぜひとも愛犬の免疫力を高めて、健康維持に繋げていきたいですよね。免疫力を高めるためには
- 栄養バランスのよい食事
- 適度な運動
- 十分な睡眠
- ストレスの少ない生活
が重要なポイントとなりますが、免疫力を高める食べ物の摂取も効果が期待できます。そこで今回は、犬の免疫力を高める食材をご紹介しましょう。
犬の『免疫力』を高める食材は?
犬の免疫力を高める食材はいろいろありますが、特に腸内環境を整える食材がおすすめです。なぜなら、体全体の免疫細胞の約70%が腸に集中していると言われているからです。では、詳しく見ていきましょう。
※1日に与えていい量は、体重5㎏のドライフードが主食の成犬の目安量です。
※食材をドッグフードのトッピングやおやつとして与える場合は、1日の必要摂取カロリー量の10%を超えないようにし、トッピングやおやつとして与えた分、フードの量を減らしましょう。
※食物アレルギーを持っている犬にはアレルギーを起こす食材は与えないようにし、持病がある犬は、与えても大丈夫な食材か獣医師に確認してから与えるようにしましょう。
1.ヨーグルト
腸内環境を整えて免疫力を上げるには、腸内の悪玉菌を減らし善玉菌を増やす必要があります。乳酸菌やビフィズス菌は善玉菌の代表格で、乳酸菌やビフィズス菌がたっぷり含まれているのがヨーグルトです。
犬には、砂糖が入っていないプレーンのものを与えます。1日に与えていい量は、小さじ2杯まで。
2.納豆
納豆には、ビタミンやタンパク質など免疫力を高める栄養素が多く含まれています。そして納豆菌は、腸内で善玉菌を増やして、腸内環境を整える働きをしてくれます。
犬に納豆を与えるのなら消化を考えて、粒をつぶしたものやひきわり納豆を与えてあげるといいでしょう。タレ、からし、薬味を入れるのはNGです。1日に与えていい量は、小さじ1杯まで。
3.バナナ
オリゴ糖が豊富なバナナ。オリゴ糖は善玉菌のエサとなり、善玉菌を活性化させます。またバナナは白血球の働きを促し、免疫力を高めると言われています。
犬に与えるときは皮をむいて筋も取り、つぶすか小さくカットして与えましょう。1日に与えていい量は、20gまで。
4.さつまいも
さつまいもは、ビタミンCと食物繊維の含有量が豊富。ビタミンCは、免疫力を高める栄養素のひとつです。食物繊維はオリゴ糖と同じく善玉菌のエサになって、善玉菌の増殖を助けます。
犬に与えるときは、茹でたり蒸したりしたものを小さくカットします。消化が心配な場合は、皮は取り除いてあげましょう。糖質を多く含むため、与え過ぎると肥満の原因になるので注意が必要です。1日に与えていい量は、15gまで。
5.赤身肉
免疫細胞の主成分はタンパク質です。タンパク質を摂取することで免疫細胞が活性化され、免疫力アップに繋がります。犬は肉食に近い雑食動物であるため、動物性タンパク質との相性がバッチリ。犬にタンパク質を摂取させるなら、赤身肉がおすすめです。
生肉は食中毒の懸念があるため、犬にはしっかり加熱したものを与えましょう。脂身はカロリーが高いのでできるだけ取り除き、赤身の部分を茹でたり焼いたりして、小さくカットを。塩やコショウ、焼肉のたれなどで味付けするのは厳禁です。1日に与えていい量は、5gまで。
6.青魚
さばやさんまなどの青魚の脂肪には、n-3系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)のDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれています。DHAやEPAには免疫機能を正常に維持する働きがあり、免疫力アップに貢献してくれます。
青魚を生のまま犬に与えると、寄生虫や食中毒の心配があります。また鮮度が落ちていると、発疹など食物アレルギーに似た症状が見られるヒスタミン食中毒を起こす可能性があります。
新鮮なものを茹でたり焼いたりして、身をほぐすか小さくカットして与えましょう。骨やヒレは、しっかり取り除きます。大きな骨はもちろん、小骨にも注意を。塩が振られたものや干物は、犬には塩分過多なのでNGです。1日に与えていい量は、10gまでです。
まとめ
今回は、犬の『免疫力』を高める食材を6つご紹介しました。免疫力アップの一環として、ご紹介した食材を愛犬に与えてみてはいかがでしょうか。でも与え過ぎは、栄養の偏りや肥満を招き、かえって健康に悪影響を及ぼす恐れがあるので注意しましょう。
また犬の体質によって、与えるとアレルギーを起こしたり、体調を崩したりする場合があります。食材を与えて下痢や嘔吐など体調の変化が見られた場合は、与えるのを中止して動物病院を受診しましょう。