子犬が死亡しやすい危険な病気4選
子犬は小さくて、人間でいうと赤ちゃんと同じもの。元気に見えてもまだ免疫力が少ないため、1歳になるまではあらゆる病気にかかりやすい状態です。
飼い始めた子犬がすでに病気に侵されているケースもあり、保護犬や野犬だった犬であれば病気リスクはさらに上がります。
しかし、ペットショップやブリーダーから購入をした場合でも同様で、生き物である以上いつ何が起こるのかは想定できないものです。
可愛い子犬の命を守るためにも、予め知っておくべき犬の病気について知識を深めておきましょう。子犬が死亡しやすい危険な病気は以下の4つです。
1.感染症
子犬がかかりやすく発見しにくいのが「感染症」です。
ウイルスの潜伏期間が1~2週間程度あり、感染していても症状が出ないケースが多く発見が遅れやすいのが特徴です。
子犬が感染すると死亡する確率が高くなる感染症もあり、ウイルス検査をしてもわからないこともあるため、ペットショップや譲渡会などでも発見できないことがあります。
子犬がかかりやすい感染症の種類と症状は次のとおりです。
- パルボウイルス…食欲不振、発熱、嘔吐、下痢、脱水症状など。
- ジステンパーウイルス…発熱、目やに、食欲不振、鼻水、くしゃみ、けいれんなど。
- ケンネルコフ…乾いた咳、食欲不振、肺炎、鼻水など。
- 犬伝染性肝炎(アデノウイルス感染症)…下痢、嘔吐、発熱、多飲、鼻水、涙など。
- 犬コロナウイルス感染症…下痢、嘔吐、脱水症状、食欲不振など。
いずれの感染症も子犬がかかると急死する可能性があります。特に母乳を飲まなくなった生後2ヶ月あたりの子犬は免疫力が低下しやすく注意が必要です。
2.低血糖症
子犬は自分自身の成長や体温維持のためにエネルギーや体力を消耗しやすく、食欲不振から食事量が減ったり、下痢を起こしたりすると低血糖症状が起きやすいです。
低血糖状態に陥ると、ぐったり元気がなくなり起き上がれなくなることも。体力のない子犬はけいれんを起こし、意識を失うこともあります。
重症化すると命の危険があり、最悪の場合なくなることもあります。
ほかの病気で下痢や嘔吐がある場合も、低血糖になりやすいので注意深い観察が必要です。
もし低血糖症状が見られた場合は、あればガムシロップやブドウ糖、なければ砂糖水を口の中にスポイトなどで少量づつ流し込む対処を行い、その後すぐに動物病院に受診をしてください。
3.食物アレルギー
犬も人間と同じように、離乳食後に口にしたフードなどのタンパク質に対して食物アレルギーを持つことがあります。
犬の食物アレルギーの症状には皮膚炎や下痢があげられます。全身に強い痒みが出たり、下痢が続いてしまうことは子犬にとって良い状態ではありません。
食物アレルギーと診断されたら、アレルゲンを除いた食事療法を行う必要があります。特に耳、口の周り、眼の周りなどの顔を中心に痒がるなら食物アレルギーの可能性があります。子犬に異変を感じられたらただちに動物病院を受診をしてください。
4.寄生虫
子犬を飼う上で注意したいのが「寄生虫」です。
回虫は母犬の体内や母乳から感染することがあり、体内に寄生虫がいると子犬の命の危険に関わる症状が出てしまいます。
子犬で注意が必要な寄生虫の種類や症状は次の通りです。
- トリコモナス…血便、下痢、直腸脱、脱水症状、肛門の腫れなど。
- フィラリア…咳、呼吸困難、腹に水が溜まる、肝臓や腎臓障害など。
- 鞭虫…下痢、血便、貧血など。
- 回虫…下痢、嘔吐、腹部の膨張。貧血、肺炎など。
- 条虫…下痢、肛門をなめるなど。
- コクシジウム…下痢、嘔吐、血便、脱水症状、発熱など。
寄生虫の中には人にも感染する種類があり注意が必要です。糞便検査により寄生虫が判明しますので、子犬に異変を感じたら早急に動物病院を受診してください。
まとめ
まだ飼い始めたばかりの子犬が病気にかかるなんて考え難い事実ですが、やはり生き物である上で何が起こるかは想定できません。
ただ、知識として病気を知っておくことは早急な対処につなげる大切なことです。
子犬の命を守るためには、動物病院でワクチン接種のタイミングを相談をしながら、食事や接し方などアドバイスを受けましょう。