アメリカ人とペットの思い出に関する調査結果
愛犬や愛猫の思い出、多くの人がいろいろな形で大切にしていらっしゃることと思います。国や文化が違えど、愛するペットへの思いは同じです。
アメリカの生命保険会社チョイス・ミューチュアルが、アメリカの人々が亡くなったペットをどのように扱い、どのように思い出を形にしているのかについての調査結果を発表しました。
アメリカの世帯の67%が少なくとも1匹のペットを飼っており、最も人気があるのは犬で、猫が2位に続きます。多くの人が犬や猫を家族の一員と考えており、亡くなった後もそれは同じです。
アメリカの飼い主さんたちは見送ったペットのためにどのようなことをしているのでしょうか。
埋葬の方法にも新しい形が
アメリカでは人を弔う時には埋葬が一般的ですが、ペットの場合は火葬が全体の60%を占め1位になっているようです。これはペットのための墓地があまり沢山無いことが主な理由です。とは言え、アメリカ全体ではペットの墓地は200以上あるのだとか。
自分が所有する土地に自らの手でペットを埋葬するという伝統的な方法を取る人もいますが、州によっては自分の土地であってもペットを埋葬することを全面的に禁止しているところもあります。
新しい形の埋葬方法として、亡くなったペットの身体をコンポストにして土に還すというものがあります。ペットの身体はウッドチップや藁などに包まれて専用の屋外に置かれ、30日ほどで土に還るのだそうです。土を引き取ることができる会社と植林プロジェクトに寄付される会社があるようで、植林プロジェクトの場合は寄付されたペットの名で木が植えられます。
ペットの遺灰といつも一緒にいたいという気持ち
火葬の場合は、遺骨としては形を残さずサラサラの遺灰になり、この遺灰をお墓に埋葬したり、自然の中に散骨するという人もいます。多くは専用の壺や箱に入れて手元に置いておくのが一般的です。
しかし、中には遺灰といつも一緒にいられるよう、形を変えて加工を依頼する飼い主さんもいます。
人気があるのは陶土と遺灰を混ぜて、ペットの名前と誕生年と没年の文字を刻んだメモリアルプレートを焼き上げるというもの、または陶器に焼き上げるものがあります。また少量の遺灰をガラスに混ぜ固めてステンドグラスやアクセサリーに加工するサービスもあります。
遺灰を加工して人造ダイヤモンドにするというのは、以前からよく知られていますね。
最近の新しい方法では、遺灰の埋葬と似ているのですが、生分解性の特殊な容器の底に遺灰を入れ、その上に木の苗を入れて容器ごと地面に埋めて木を育てるというものがあります。ペットの命を木に引き継いだような気持ちになれそうですね。
木を育てるのと対照的に、遺灰とコンクリートを混ぜて人工岩礁を作り、海に沈めて魚たちの住処とするというサービスもあるそうです。
遺灰を特殊な絵の具に混ぜてペットの肖像画を描いてくれるという会社もあります。
まとめ
アメリカで実際に行われているペットの埋葬や遺灰の加工の方法についてご紹介しました。
遺骨や遺灰への意識が日本人の一般的な感覚とは違う部分もあり、中には少し抵抗を感じるものもあるのですが、そのような文化の違いを考えるのも興味深い点ではあります。
また違っている点があっても、愛犬への強い気持ちから来るものだという点を忘れず尊重の気持ちを持っていたいと思います。
《参考URL》
https://choicemutual.com/pet-burials-2021/