骨
わんこが骨をくわえているイラストはよく見ますし、かの有名なイソップ童話『よくばりな犬』でわんこが川に落としてしまったのも骨でした。そのくらい私たちには「犬=骨が好き」という固定観念が染み付いていますが、実は骨はわんこが喉に詰まらせやすい食べものの1つなので注意が必要です。
骨がまるまる喉に詰まってしまうのも窒息の恐れがあって危険ですが、砕いた骨が喉や気管に刺さって傷つけてしまう危険性もあるのです。
喉に詰まらなかったとしても、消化管に詰まる可能性があります。食べさせないほうが無難です。
与える場合は硬さと大きさに注意
「え?そもそも骨は危ないから、わんこに与えちゃいけないんじゃないの?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。実は骨をわんこに与えてはいけないという説が流布されているのは日本国内だけで、海外では一般的ではないようです。
現在も諸説あって結論は出ていませんがもちろん栄養成分的には問題はないので、与え方に十分な注意を払うようにしましょう。
まず硬すぎる骨は歯が割れてしまう危険性があるのでNG。そしてわんこが丸飲みできてしまうサイズの骨も、丸飲みしたまま喉に詰まらせてしまうリスクがあるのでNGです。わんこに骨を与える際には適度な堅さで適度な大きさの骨を、適度な量与えるようにしましょう。
ガム
わんこの退屈やストレスを解消してくれる長持ちおやつの代表格がガムではないでしょうか。愛犬をかまってやれないときなど、ガムを与えておけばひとりで遊んでてくれるので重宝しているというご家庭もあるかもしれません。
ですがガムも喉に詰まりやすい食べものの代表選手です。骨と同様に丸飲みしてしまって喉に詰まる危険性があるのはもちろん、ガムは噛んでいるうちに粘度が増していくため、上あごや喉にくっついてしまうこともあります。実際にガムによるわんこの死亡事故や商品リコールもたびたび発生しています。
とにかく目を離さない
上でも述べた通り、ひとり遊びのためやお留守番中の退屈防止のためにガムを与えているご家庭もあると思います。ですが飼い主さんの目が届かない場所で愛犬にガムを与えることは絶対にNGです。
ガムのパッケージの注意書きにもそのように書いてあるはずです。何かあったときにすぐに対処できるよう、愛犬にガムを与えた場合には確実に食べきるまで目を離してはいけません。
またガムは「小型犬用・中大型犬用」「成犬用・シニア用」等のように犬種や年齢によって種類が分かれているものが多くなっています。愛犬の犬種や性格、体調に合ったガムを選ぶようにしましょう。
ドライのドッグフード
わんこが喉に詰まらせる食べもので多いのが意外や意外、ドッグフードなのです。ウェットタイプの場合には件数はさほど多くありませんが、注意が必要なのはドライタイプのドッグフード。
ドライタイプのドッグフードはカリカリの小さな粒でできているため、噛まずに丸飲みしてしまったり、急いで食べているときに何かの拍子で吸い込んでしまったりして、喉に詰まらせてしまうことが多いのです。
特に高齢になると咀嚼がうまくできなくなりいつも通りに食べていても喉に詰まらせてしまうことがあります。粒の大きさや硬さ、かみ砕きやすさなどを考慮してフードを選ぶ必要があります。
ゆっくり食べるしつけを
ごはんはわんこの毎日の楽しみの1つ!ごはんを前にするとがっついてしまって、恐ろしい速さであっというまに食べてしまうという子も多いかもしれません。ですがこの食事スピードこそが喉に詰まらせてしまう大きな原因であることは言うまでもありません。
ごはんを前にすると興奮してしまうという子には、早食い防止皿を使う等してごはんをゆっくり食べるようしつけてあげるようにしましょう。
小型犬やシニアは要注意
これまでご紹介した3つ以外にも、わんこが喉に詰まらせてしまう事故はたびたび発生しています。特に喉や気管の狭い小型犬や、咀嚼能力が低下しているシニア期のわんこの場合には、人間が「まさか」と思うような小さなおやつや食べものであっても、喉に詰まらせてしまうことがあるので十分に注意が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?わんこは本能的に食べものを丸飲みしてしまうクセがあります。わんこに食べものを与える場合には、それが初めての食べものか、いつも食べ慣れているものであるかに関わらず、そばで見ていて目を離さないでいることが重要です。