犬が死に際に飼い主から離れたがる心理3選

犬が死に際に飼い主から離れたがる心理3選

外飼いや放し飼いがメジャーだった一昔前、「犬は死に際になると行方をくらます」という話をよく聞きました。死に際に飼い主から離れたがるのは本当なのでしょうか。そしてその心理とはどのようなものなのでしょうか。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

敵から身を守りたい

木陰から覗くオオカミ

わんこが死に際に飼い主さんから離れたがる、すなわち飼い主さんを含む他人の目の届かない場所に行きたがる理由は、わんこがオオカミとして野生で暮らしていたころに遡ると言われています。

野生での生活というのは過酷なもの。そこには常に「敵」という存在があり、少しでも油断や隙を見せれば襲われて命を落としかねない、弱肉強食の世界です。

死に際というのは体力が落ちていたり傷口が痛んだりして自由に動くことができないことがほとんどで、それは敵に付け入られかねない恰好の「隙」になってしまうため、自分の身体が不自由になり死に近づいていることを悟ると、オオカミは敵の目に触れない場所に身を隠したといわれています。

体力を回復させたい

鼻を出して眠っている犬

ですが敵の目に触れない場所に隠れるのは、ただ静かに最期の時を待つためだけではありません。

もちろんそれがすでに回復不能であると悟り、おとなしくその時を待っているという場合もあるかもしれませんが、その逆で「誰にも見つからない場所で体力の回復を待っている」という場合もあるようなのです。

体力が回復してまた以前のように動けるようになったら、仲間や飼い主さんの元に帰ろうと思っていたのかもしれません。その願いを抱いたまま、叶わずにひとりで息を引き取ってしまったのかと思うと切なくなりますが、これも野生の本能であったのです。

飼い主さんを守りたい

女の子に寄り添う犬

言わずもがな、オオカミは群れを形成して仲間と共に暮らしていました。仲間と協力して獲物を仕留め、食糧を分け合って生きていくのが常でした。しかしその仲間の中に、獲物を狩ることのできない弱った存在がいたらどうでしょうか。

情に厚いオオカミは仲間を見捨てることはせず、助けようとするかもしれません。ですがそれは結果的に群れの行動を制限し、狩りの成功率を下げ、群れの存続を脅かすかもしれません。食糧が不足することで群れ全体をより弱体化させてしまったりするかもしれません。

オオカミはこの状態を好みませんでした。そのため自分が狩りに参加することができなくなり、群れの足を引っ張る存在になってしまったと悟ると、群れの仲間たちを守るためにひっそりと群れを離れていきました。

わんこは飼い主さんのことを同じ群れの仲間だと認識しているとされています。つまりわんこが死に際に飼い主さんから離れたがるのは、大切な飼い主さんを守りたいと思うからかもしれません。

まとめ

犬の看取り

いかがでしたでしょうか?ご紹介したように、わんこが死に際に飼い主さんから離れたがる理由のほとんどは抗えない野生のころの本能によるものです。ですが現在、ペットとして人間社会に暮らすわんこたちにとっては命のやりとりをするような敵はほとんどいません。

飼育環境も室内飼いが多数を占めるようになり、死に際にわんこが姿を消したという話もほとんど聞かなくなりました。自然の摂理に反するかもしれませんが、それで良いのではないでしょうか。

なぜなら仲間の元から姿を消していたオオカミたちも、もし許されるのならば愛する仲間に看取られたかったのではないかと思うからです。きっとあなたの愛犬も、最期は愛する飼い主さんの側でと願っているはずです。

またペットロスに関する調査では、愛犬との明確な「死別」によるダメージよりも、迷子や生き別れなどの「離別」によるダメージの方が深刻だと言われています。愛犬の最期をしっかり見届けることは、結果的に飼い主さんのペットロスのダメージを軽減させることにも繋がるのです。

全てのわんこの最期の一瞬まで、飼い主さんが寄り添っていられることを切に願います。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    20代 男性 匿名

    もし最後の群れを守りたいために離れる事が本当だとしたらとても切ないです。確かに邪魔かもしれないし効率下りますし群れの存続を脅かす存在かもしれません。本能や名残でも自分の意志でもやっぱ最後は看取られたいのかなって思いました。どんな姿になっても共に過ごしてきたバディ。最後の時は看取ってやりたいですよね。
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