犬が水を嫌がる原因
犬が水を飲むことを嫌がることがあります。
最近水を飲む量が減ったなと感じる時、何をしても水を飲むことを嫌がる時は、体の不調や病気のサインであるかもしれません。
犬が水を嫌がる時に考えられる原因を一緒に探ってみましょう。
1.水分が十分に足りている
犬が水を嫌がる時は、体の中の水分が十分に足りている可能性があります。
ドライフードに含まれる水分は10%程度と少ないため、水を飲んで補給する必要がありますが、その他の食べ物や飲み物から水分を補給している場合、水を直接飲まないことがあります。
例えば、水分の多いスイカ・梨・キュウリ・イチゴなどの果物や野菜を食べた時、ウェットフードや水分の多いおやつを食べた時などが考えられます。
2.ストレスを感じている
犬が水を嫌がる時は、ストレスを感じている可能性があります。
不安・緊張・恐怖などから水を飲まないだけではなく、ごはんも食べてくれないことがあります。
犬は安心できる環境でないと食事をしたがらないことがあり、同じように水さえも飲んでくれないことがあります。
3.夏と冬の違い
犬が水を嫌がる時は、気温の変化によるものである可能性があります。
夏の暑い時は水を飲む量が増え、冬の寒い時は水を飲む量が急激に減ることがあります。
夏のお散歩の後は水をガブガブ飲むことがありますが、冬のお散歩の後は全く飲まないこともあります。
体の水分を発散してしまうことが少ないため、水を必要としないのです。
4.老犬であるため(注意が必要)
老犬になると水を嫌がることが増えます。筋肉量が低下すると、必要とする水分量も減少するためです。
また、自ら水を飲むことが億劫になってしまうことがあります。水が置いてある場所まで歩いて行く体力や気力が低下してしまうためです。他には関節などの痛みがあり、低い位置にあるお皿に入った水をかがんで飲むことがつらくなる場合もあります。飼い主さんの手で飲ませてあげると、よく飲んでくれることがあります。
本当は飲みたいのに水が置いてある場所まで行けない…ということがあると、脱水症状を引き起こす恐れがありますので注意して様子を見てあげてください。
5.熱中症
犬が水を嫌がる時は、熱中症を疑うことができます。
体の中の水分は不足しているものの、不調によって水を飲まなくなってしまうことがあります。
初期症状では呼吸が荒い・ヨダレが多い・フラフラ歩く・ぐったりとして起き上がれないなどの症状が起こることがあります。
重症化すると嘔吐・下痢・吐血・失神などの症状が起こることがあります。
6.骨折・脱臼・椎間板ヘルニア・外傷
犬が水を嫌がる時は、ケガで体に痛みがある可能性があります。
水を飲む時の体勢がケガをした部分に負担を与え、痛みが増すために水を飲めないでいるのかもしれません。
犬のケガは自宅で起こりやすいです。階段・ソファー・ベッドの上り下りをした時、手足を痛めてしまったのかもしれません。
7.歯の痛み
犬が水を嫌がる時は、歯の痛みがある可能性があります。
毎日の歯磨きをしていますか?ひどい口臭や歯石はありませんか?歯はグラグラしていませんか?
すでに歯に痛みを抱えているかもしれません。歯周病が悪化すると顎の骨まで溶かしてしまうことがあります。
歯や口の中に痛みがあると水を飲めなくなり、ごはんも食べられなくなってしまうことがあります。
水を嫌がる犬への適切な対処法
水を飲まなくても、ごはんやおやつはいつも通り食べているという場合、あまり心配しなくても大丈夫です。3日くらい様子を見てみましょう。
水を飲まなくてもペットスウェット(犬用の飲料水)や犬用のミルクなら飲んでくれることがあります。ホームセンターやペットショップで売られていますので試してみてください。
背中の皮膚を指で優しくキュッとつまんでみてください。元に戻るまでに3秒以上かかる時は、脱水症状を起こしている可能性が高いです。いつもより皮膚が硬く感じることもあります。
水を飲むことを嫌がり、食欲や元気がない時はすぐに病院へ連れて行ってあげてください。
まとめ
犬が水を嫌がる時に考えられる原因と対処法について7つ解説しました。
食欲も元気もあるのであれば水を飲まなくても数日は様子を見てみましょう。熱中症・ケガ・歯の痛みなど、今すぐに診察や治療が必要な場合もあります。
いつもと違う様子はないか、愛犬の体をよく確認してみましょう。