日本には無い海外の犬のための法律
日本には「動物の愛護及び管理に関する法律」という犬のための法律があります。「人と動物の共生する社会の実現を図る」ということが目的です。
これは、「犬の命を大切にしましょう」ということだけではなく、正しく飼育または管理することで人の命や財産や生活環境も守りましょうということを示しています。
あわせて、犬をみだりに苦しめたり殺傷してはいけない、動物の習性をよく理解して適切に取り扱いましょうと呼びかけています。
では、海外にはどのような犬のための法律があるのか、目的なども合わせて見てみましょう。
1.デンマークの犬のための法律
デンマークには「犬を外で飼ってはならない」という法律があります。
どうしても外で飼わなければならない事情がある場合には、立ち上がる・横になる・寝返りを打つなどの動作が十分にできるサイズの犬小屋と、常に清潔な飲料水を用意しなければならない、と定められています。
2.イギリスの犬のための法律
イギリスには、動物に関する法令が70以上もあります。
1951年に定められた「ペット動物法」では、ペットショップの経営を認可制にしました。
また、12歳以下の子供に対して犬や動物を販売することが禁止されています。
3.ドイツの犬のための法律
ドイツでは「犬の屋外保有に関する命令」によって犬を飼育するためのスペース・犬小屋の素材・風向き・日当たり・散歩の時間・遊びの時間・リードの長さなどに規定があります。
また、ドイツには「犬税」という制度があり、犬の飼い主に対して課税されます。犬のサイズによって異なり、小型犬は約8300円・中型犬は約11000円・大型犬は約14000円ほどです。
犬税は街の清掃や公園の開放などに使われているそうです。
4.韓国の犬のための法律
韓国では「動物保護法」が制定されており、犬や動物を虐待すると約20000円以下の罰金または拘留などの罰則が与えられます。
また、自治体によって、保護された犬(廃棄動物)が1カ月以上経っても飼い主が見つからない場合、犬の所有権を自治体が取得できると定められています。
5.台湾の犬のための法律
台湾には「動物保護法」があり、犬や動物を飼育する人は15歳以上と定められています。
また、動物取扱業は免許制です。ちなみに日本では免許ではなく、資格として取得することができます。
6.アメリカの犬のための法律
アメリカには「動物福祉法」があり、各州または各都市に独自の規定が設けられています。
例えば、ニューヨークでは犬と一緒の路上を歩く時のリードの長さが定められています。そして、同じくニューヨークには「ドッグラン制度」というものがあります。
- ドッグラン制度のある公園では、決められた場所以外でリードを外すことを禁止
- ドッグラン制度のない公園では、夜9時~翌朝9時までリードを外して良い
このように定められています。
7.フランスの犬のための法律
フランスでは、以前動物虐待を処罰するための法律がありましたが後に廃止され、現在では動物虐待は通常の刑法に含まれています。
そして、「犬や動物は、人間と同じく感覚のある存在だ」と規定されています。
また、「ペット飼育を禁止する規約を結ぶことを無効」としています。これは賃貸で暮らし始めてしばらくしてから犬や動物を飼うことになったとしても規約違反にはならない、というものです。
まとめ
日本には無い海外の法律について7つ解説しました。
- 犬を外で飼ってはならない
- リードの長さの規定
- 犬税
- 犬の所有権を自治体が取得できる
- 動物取扱業は免許制
- ドッグラン制度
- ペット飼育を禁止する規約を結ぶことを無効
海外にはこのような規定があります。日本にもこんな法律や規定があったら…と思うものもありますね。