犬が鼻をヒクヒク動かす時の心理とは
1.もっと情報が欲しい!
犬は、鼻から吸い込む空気の中に混じったさまざまなニオイを嗅ぎ取り、そのニオイからいろいろな情報を収集します。
見たことのないものが危険なものかどうかや、自分のテリトリーの中になにか異常がないかを探ろうとします。
また、初めて見る物や初めて足を踏み入れた場所の危険性を、鼻を使ってその場のニオイなどから情報を収集しようとします。
より一層集中するために、鼻の筋肉が活発に動き、鼻の穴が開閉して「ヒクヒク」と動くのです。
2.見つけたい!
犬はもともと、鹿などの草食動物を捕食して生きていた肉食動物です。その本能が「追跡したい」「探したい」という欲求を抱かせます。
犬のおもちゃを隠したりすると、鼻をヒクヒクさせて一生懸命探します。犬がそう言った遊びを喜ぶのは、犬の本能的な欲求を満たすからです。
3.近寄るな!
よほど凶暴で好戦的な犬でなければ、警戒心を抱く相手が近づいてきても、突然飛び掛かったりしません。
「近寄るな!」という警戒の意思を見せるために牙を見せ、鼻先に皺を寄せて相手を威嚇します。その際も、筋肉の収縮により鼻がヒクヒクと動きます。
けれども、その動き方は、空気を吸い込むときのように鼻の穴がヒクヒクと動くのではなく、鼻先に皺が寄ることによる動きになるので、鼻の穴ではなく鼻そのものがピクピクと動きます。
犬が鼻をヒクヒク動かす時のメカニズム
「コミュニケーションツール」としての犬の鼻の役割
犬の鼻は、人間よりも非常に複雑な構造をしています。
人間は「嗅覚」を使って自分以外の誰かとコミュニケーションをとることは出来ませんが、犬の鼻は
ただ呼吸をするためだけでなく、ホルモンや温度を感知したり、相手に自分の情報を伝えるために鼻と鼻を近づけたりします。
犬は、私たち人間が計り知れないほど多くの情報を、鼻をヒクヒクさせてお互いにやり取りしているのかもしれません。
私たちがお互いのスマートフォンを近づけただけで、情報をやりとりするのに似ているような気がしますね。
犬が鼻をヒクヒク動かす時のメカニズム
犬が鼻を「ヒクヒク」と動かす時は、より多くの空気を鼻から吸い込もうとしている時です。今回は「鼻がヒクヒク動くメカニズム」に絞って簡単に説明します。
いわゆる「犬の鼻」とされる部分は、「穴」の部分が外鼻孔(がいびこう)、鼻の中央から口にかけてみられる一直線の溝を「上唇口」(じょうしんこう)といいます。
鼻の表面にある細かい溝のことを「鼻鏡」(びきょう)といい、3つの器官から構成されています。
さらに、その3つの機関がそれぞれに湿気を蓄積しているため、空気中のニオイの分子を吸着します。
そして情報を含んだ空気が、鼻腔(びくう)と呼ばれた空気のたまり場に入ります。
多くの空気を吸い込むと、それだけ多くの情報を得ようとするため、外鼻孔(がいびこう)が大きく開閉するように動きます。これが、犬の鼻が「ヒクヒク動く」正体です。
まとめ
犬という動物は、視覚、嗅覚、聴覚のうち、もっとも「嗅覚」が優れている動物です。
犬はその嗅覚を駆使して、自分の身の安全を確保したり、食べ物である動物を捕食するために狩りをする際に必要な情報を収集したりしてきたのです。
その結果、犬は「鼻」を使ってさまざまな情報を得ることが出来るようになりました。犬が鼻をヒクヒク動かしている時は、犬にとって心が騒いでいる時なのです。
また、犬の心を刺激すると、脳の老化を防ぐ効果があると言われています。
散歩以外の時間でも犬が鼻をヒクヒク動かす気になるように、隠したおもちゃを探させてみたり、飼い主さん自身が隠れたりなどして、工夫して遊ぶのもオススメです。
ユーザーのコメント
20代 男性 匿名
いまいちメカニズムは解っていなかってのであれこの記事にふれたことで解って良かったです。