1.ご飯やおやつを食べない
犬が体調不良になっているときのサインとしてわかりやすいのが、食欲の低下です。
食べることが大好きな犬の食欲が低下しているときは、胃腸や口腔内など犬の体調に異常が起きている可能性が高いと考えられます。
日頃から食べムラがある場合、大好きなおやつなどへの反応を確認することで体調不良なのか、ただのわがままなのかがわかるでしょう。わがままであれば大好きなおやつであれば喜んで食べるはずです。
食欲がなくても元気があり、好きなものなら食べる場合は慌てず様子を見てもよいでしょう。
疲労や夏バテなどが原因で一時的に食欲が落ちてしまうことはめずらしいことではありませんし、緊張やストレスで食べれなくなってしまうこともあります。
1~2日程度食欲がない場合、元気がありしっかり水を飲み、嘔吐や下痢がない場合はそれほど心配する必要はないでしょう。
ただし、3日以上何も食べない場合や長期間にわたって食欲不振が続き、どんどん悪化していく場合には動物病院で相談することをおすすめします。
2.散歩や遊びに誘っても反応が悪い
食欲と同様に、遊ぶことや散歩にいくことが好きな犬が動くことを嫌がるようになったら、体調不良になっているのかもしれません。
内臓疾患にしても外傷にしても、体に痛みや違和感を感じているとき、動物は自然回復を待つために静かに大人しく過ごします。
強烈な痛みを感じた瞬間などは、鳴き声を上げることもありますが、基本的には自分の“弱み”を周囲に気づかれないように、そして痛みを癒すためにあまり動かなくなるのです。
家の中にいる時もいつもに比べて横になっている時間が長かったり、呼びかけに対する反応が鈍かったりする時は、体に異変が起きている可能性があると考えてあげましょう。
3.触ったり近づいたりすると唸る
犬が寝ているところのそばに寄ったり、なでたりした時に小さな声で「う~」と唸ったり、歯を剥いて威嚇したりすることがあります。
関係性がしっかりとできていて、日頃そのような態度が見られないにもかかわらず、威嚇行動が見られる場合は体調不良のサインかもしれません。
「体に痛みを感じていて静かに寝て過ごしたい」「触られると痛い」ということから、近寄られたり触れられたりすることを避けようとして威嚇行動をするようになってしまうのです。
このような場合は、強引に触って確認しようとすると噛みつかれてしまう可能性もあるので、決して無理はせず様子を見てあげながら、かかりつけの獣医師に相談してみてください。
4.動いていないのに呼吸が荒い
犬は運動した後や体温が上がった時、興奮状態にある時に呼吸が荒くなります。
「ハアハア」という荒く速い呼吸は、パンティングと呼ばれて、体温調節のために使われます。犬は体に汗をかくことができないため、パンティングをすることで体内の熱を放出して体温を下げるのです。
散歩後や遊んだ後などにこのような呼吸をしている場合は問題ありませんが、散歩後1時間以上経っても収まらない場合や、何もしていないときに呼吸が荒くなる場合は体調に異変が起きている可能性があります。
呼吸器系疾患を患っていて息がしにくかったり、強い痛みを感じていて呼吸が荒くなったりとさまざまな状況が考えられるので、長時間そのような様子が続くときは注意が必要です。
まとめ
犬の体調不良を示す仕草やサインは、食べない、動かないなど明らかに普段と違う様子をはじめ、よく観察していないと気がつかないような些細な変化までさまざまあります。
病気や怪我、トラブルは、できるだけ早く気がついて適切な対応をすることが大切です。
そのため、犬にとって最も身近な存在である飼い主さんが、日頃から愛犬の様子に注意を払い、変化やサインに気がついてあげられるようにしましょう。