犬がソワソワする原因
1.心身のストレス
心身共に強いストレスを感じると落ち着かず、ソワソワとしてしまうことがあります。
寝転がって寛ぎたいのに、ゆっくり眠りたいのに、何だかムズムズとした不快感によってリラックスすることができないのです。
自宅の外が騒がしい時、来客がある時、他人が泊まりに来た時、お散歩・運動・スキンシップが不足している時などに起こりやすいです。
2.興奮が治まらない
興奮する出来事の後、なかなか興奮した気持ちが治まらずにソワソワとしてしまうことがあります。
嬉しくて興奮した後、警戒して興奮した後、怒って興奮した後に起こりやすいです。
または、これから起こる出来事を期待して興奮し、ソワソワとしてしまうことがあります。おやつやごはんの前、遊びやお散歩の前などです。
3.不快感や痛みがある
体のどこかに不快感や痛みがある時、ソワソワとしてしまうことがあります。
強い痛みがある時は、その痛みに耐えるために体をキュッと小さく丸めて眠り続けることがあります。
ソワソワと歩き回ったり何度も寝返りを打ったりする時は、まだ痛みが軽いのかもしれません。
ケガや病気の早期発見と早期治療に繋げたいです。
犬がソワソワする時に考えられる病気
認知症
「認知症」は高齢の犬が発症しやすい病気です。部屋の中をソワソワと歩き回り、家具と家具の間に入り込んでしまい、出られなくなって鳴き続けるなどすることがあります。
認知症が進むと夜昼逆転が起こることもあります。いつもなら眠っている夜の時間にもソワソワと歩き回り、朝から夕方にかけてぐっすり寝てしまうといったことも起こります。
また、認知症の犬には同じ場所でクルクルと回り続ける症状が多く見られます。
てんかん
「てんかん」の発作によってソワソワとしてしまうことがあります。
てんかんの症状は様々で、落ち着かずにソワソワとしたり、規則正しい回数や間隔で吠え続けたり、手足をピンッと突っ張るように伸ばしたまま倒れてしまい動けなくなるなどがあります。
発作は数分程度で治まり、何事もなかったかのようにいつもの状態に戻ります。
副甲状腺機能低下症
「副甲状腺機能低下症」を発症するとソワソワとしてしまうことがあります。
主な症状には落ち着かない・音に敏感になる・攻撃的になる・痙攣を起こす・体をブルブルと震わせるなどがあります。
副甲状腺から分泌される「パラソルモン」は体の機能を維持させるために欠かせないホルモンで、カルシウムの濃度を調整する働きがあります。
この働きが低下すると血液中の濃度が低下する「低カルシウム血症」という状態を引き起こし、ソワソワするなどの症状を起こすことがあります。
いつもよりソワソワする犬への対処法
いつもより多く体を動かす
心身のストレスが原因なのであれば、いつもより多く体を動かすことで発散させることができます。
お散歩や運動が不足していませんか?体力やエネルギーが上手く発散されず、ストレスの原因になっていることがあります。
長かったお留守番の後も、運動をさせることでストレスの解消ができます。
健康診断を受ける
病気の有無を知るためには、獣医師による適切な診察を受けなければなりません。
症状が軽度であるか重度であるかによっても、治療や対処法は変わります。飼い主さんや家族だけで判断せず、ぜひ専門家に相談してみましょう。
もし病気が発見されてしまった時、適切な治療と対処法によって、愛犬が少しでもソワソワする時間を減らしてあげることができます。
何か明らかな異常が起きてからでは、手遅れになってしまうことがありますのでご注意ください。
まとめ
犬がいつもよりソワソワしている時の原因は主に3つあり、3つの病気の可能性についても解説しました。
夜になって突然ソワソワと落ち着かなくなってしまうことがあります。試しにお散歩に出てみてください。近所を5分~10分程度歩くだけで落ち着き、ゆっくり眠ってくれることがあります。
安全を十分に確保した上で、ぜひお試しください。