犬には意味がない伝え方
1.過去の話をすること
犬に過去の出来事の話をすることは、意味がない伝え方です。
例えば、お留守番中のトイレの失敗を「ここでしたらダメでしょ!」と話しても、犬は理解することができません。犬にとっては過去の出来事だからです。
「これはいけない行為だ」ということを理解してもらいたいのであれば、トイレを失敗した時にその場ですぐに叱らなければ意味がありません。
これは褒める時も同じです。お留守番中のトイレの成功を帰宅後に褒めても伝わりません。トイレを成功した時にすぐにその場で褒めることで犬は理解することができます。
2.未来の話をすること
犬に未来の出来事の話をすることは、意味がない伝え方です。
例えば、「お利口さんにお留守番できたらおやつをあげるね」などです。
犬に未来の約束の出来事を話しても、理解することができません。ですから「おやつをもらうためにイタズラをせずに待っておこう」なんてことはできません。
同じように、「明日は病院に行くよ」や「明日はトリミングに行くよ」などと未来の出来事の話をしても理解することができません。
ですから、当日の朝車に乗る時はテンションが高かったのに、病院やサロンを目の前にしてテンションが下がるなんてことが起こるのです。
3.怒ること
怒ることは犬には意味がない伝え方です。
犬がイタズラをした時、危険な行為をしようとした時、大きな声を出して怒ってしまうことがありますね。
しかし、怒るという行為は犬のための行為ではありません。犬のイタズラを目撃し、腹立たしい気持ちやイライラした感情をぶつける行為です。
犬の危険な行為を目撃し、興奮した状態による咄嗟の行為です。怒ることで犬のイタズラや危険な行為をやめさせたいのでしょうけれど犬に全く理解されません。
4.マズルをつかむこと
マズルをつかむことは犬には意味がない伝え方です。
ダメでしょう?なんて言いながらマズルをつかんだことのある人は多いものです。
しかし、マズルをつかまれることは犬にとって不快な行為です。犬に恐怖を与え、信頼関係を損ねてしまう可能性もあります。
母犬が子犬のマズルを噛んで叱ることがありますが、これは母犬だからこそ正しく行える行為です。人が犬に行ってはいけない伝え方です。正しく行える人はほとんどいません。
正しく理解してもらうためのコツ
統一すること
犬に何かを理解してもらいたい時、言葉やジェスチャーを統一する必要があります。
毎回違うのでは犬には伝わりません。覚えることもできません。また、指示を出す人によって違うことでも犬は混乱してしまいます。
家族間でも統一するようにしましょう。
感情的にならないこと
犬に何かを理解してもらいたい時、その裏に怒りやイライラの感情があってはなりません。犬は言葉よりも人の感情を先に読み取ってしまうからです。
例えば、「待て」の指示に従ってほしいのになかなか従ってくれず感情的になりイライラしてしまうと、犬には「待て」よりも「怒り」の感情が先に伝わってしまいます。
短い言葉ではっきりと
犬に何かを理解してもらいたい時、短い言葉ではっきりと発音すると伝わりやすいです。
犬は言葉そのものではなく「音」として理解します。短い音の方が理解しやすく覚えやすいです。
犬が聞き取りやすいように、早口ではなく、ゆっくりと発音してみましょう。
まとめ
犬に理解されない意味がない伝え方を4つ解説しました。
- 過去の話をすること
- 未来の話をすること
- 怒ること
- マズルをつかむこと
意外と無意識にやってしまっているな…と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
まずは愛犬が「犬」であることを理解してあげてください。擬人化するとますます伝わらないです。