犬が拾い食いしてしまう原因
実は犬にとって、拾い食いをするという行為は自然なことです。危険な行為だという認識は一切ありません。
犬が拾い食いをする原因は様々で、犬のそれぞれに明確な理由があります。
1.汚いという概念がない
犬が拾い食いしてしまう原因は、汚いという概念がないからです。
おやつを食べようとした瞬間、地面に落としてしまったらどうでしょう。人間なら汚いから食べないという選択をします。しかし、汚いという概念がない犬は食べるという選択をします。
たった今地面に落としてしまったばかりで、そのおやつが腐っているわけではありません。おやつに砂や葉っぱがついてしまったとしても、汚いと思わないため食べられると判断するのです。
2.生きるための本能
犬が拾い食いしてしまう原因は、生きるための本能による行為だからです。
人間と暮らす現代の犬は飼い主から毎日適切な食事を与えてもらうことができます。人間と暮らす以前の野生であった頃の犬は毎日狩りをして獲物(食事)を得なければなりませんでした。
狩りに失敗してしまえば何日も食べることができなかったでしょう。獲物の肉片が落ちていれば空腹を少しでも満たすために拾い食いをしたでしょう。
野生であった頃の本能が現代の犬にも残されており、拾い食いをしてしまうことがあるのです。
3.狩猟本能
犬が拾い食いしてしまう原因は、狩猟本能による行為だからです。
例えば、目の前を虫や小動物が通った瞬間、パクリと食べてしまうことがあります。食べてしまおうという意識はほとんどありません。ただ、狩りをするという本能に従って捕らえ、そのまま飲み込んでしまうのです。
人間のようによく噛んで味わって食べるという咀嚼という行為が犬にはなく、口の中に入れてから飲み込んでしまうのもあっという間です。吐き出させる間も与えないほどです。
4.栄養が足りていない
犬が拾い食いしてしまう原因として、栄養が足りていないという可能性があります。
食事だけでは栄養が足りず、何か拾い食いをしてでも満たさなければならないという体の機能が働いているのかもしれません。
基本的には総合栄養食で十分に栄養を摂取することができます。しかし、ダイエット中だからと食事量を減らしすぎると、必要なカロリーや栄養素が不足しすぎてしまい、拾い食いにつながることも考えられます。
食事の制限や切り替えはかかりつけの獣医師に相談するなどし、愛犬の健康状態を十分に把握した上で正しい知識のもとで行うようにしましょう。
誤飲することの危険性
拾い食いが死因に…
誤飲する物によっては犬の命を奪ってしまうことがあります。
喉や器官に詰まると窒息の恐れがあります。食べたしまったものが骨やガラスの破片、竹串などの先のとがったものであれば内臓を傷つけてしまうこともあります。
悲しく残念なことですが故意に毒物を道端に置いておく人間がいます。ドッグフードや食べ物に混ぜて置かれていることがあります。犬が拾い食いすると中毒死する危険があります。
感染症
不衛生な場所での誤飲は、感染症の恐れがあります。とくに他の犬や野生動物の糞尿の拾い食いは感染症にかかりやすいです。
混合ワクチンの接種をしていない場合、ほんの少し舐めてしまった程度でも感染する恐れがあります。
嘔吐や下痢の症状が起きたらすぐに病院で診察を受けてください。様子を見てみようと考えている間に悪化し、死に至る危険があります。
まとめ
犬が拾い食いしてしまう原因4つと危険性について解説しました。
実は拾い食いのほとんどが、自宅の室内で起きています。おもちゃ、靴下、消しゴム、芳香剤の誤飲など様々です。
もちろんお散歩中の拾い食いや誤飲にも十分な注意が必要です。
拾い食いは犬の命を奪う危険性が高いです。必ずやめさせなければなりません。