日本犬のしつけがうまくいかない理由
日本犬とは国の天然記念物として指定されている犬種のことを言い、6種類の犬がいます。北海道犬・秋田犬・甲斐犬・四国犬・紀州犬・柴犬です。世界的にも人気の日本犬ですが、日本犬ならではの性格や特徴に理由があるようです。しかし、その性格や特徴は育てるのが難しいとされる理由でもあります。
番犬気質
日本犬は育てるのが難しいとされる理由は、番犬気質であるからです。現代の日本犬は室内で暮らすことが多くなりましたが、昔は今と全く違っていました。農作物を荒らす野生動物を撃退するため、不審者の侵入を防ぐためなど、番犬として庭先・玄関先・店先などで飼われていたのです。
家や家族を守るためなら大きな敵にも勇敢に立ち向かい、よく吠えますし、飼い主さんに近づこうものなら他人に対して飛びかかることも噛みつくこともあります。番犬として飼われていた過去の環境によって番犬気質な性格は現代の日本犬にも受け継がれ、育てることやしつけが難しいと言われることがあるのです。
強い自立心
日本犬は育てるのが難しいとされる理由は、強い自立心を持っているからです。日本犬はあまり飼い主を頼ろうとしない一面があります。賢く、自分自身で行動パターンを考えることができるからです。指示がなくても自分でよく考え、自ら行動します。
例えば、お散歩中に道端に寝転がる柴犬が話題になりますよね。休憩したいときは自由に休憩し、また歩きたくなったら歩きます。飼い主さんが歩こうと言っても聞きません。飼い主さんの困っている様子なんてお構いなしなのです。
気分屋
日本犬は育てるのが難しいとされる理由は、気分屋な性格だからです。信頼できる相手に対しては基本的には忠実に従いますが、気分が乗らないときは知らん顔。何を言っても無視することがあります。
そして、大好きな飼い主さんとであってもあまり触れ合うことを好まず、抱っこされることを嫌がる日本犬が多いです。抱っこされたい気分のときにだけ膝の上にやって来て、満足すればまた去っていくのです。
日本犬を飼うときの注意点としつけのコツ
日本犬のしつけに失敗してしまう理由は、日本犬の特徴や性格をよく理解せずにしつけを行ってしまうからです。もちろん、犬それぞれの性格や個性だって理解してあげなければなりません。
強い自立心を持つ日本犬です。信頼される飼い主でなければ忠実には従ってくれません。まずは愛犬のことをよく知ろうとし、理解してあげられるように努めてみましょう。
社会化を十分に学ばせてあげること
子犬には社会化期と呼ばれる期間があります。この期間には飼い主や家族以外の他人や他の犬との交流をもとに人間社会に適応するための学習をします。
混合ワクチンの接種を終えてお散歩デビューしたら、ぜひ積極的に他の人や犬と交流してみてください。番犬気質な性格がなくなるわけではありませんが、他の人や犬に無駄吠えしたり、飛びかかったりする・噛みつくなどの問題行動に悩むことはなくなるでしょう。
正しく叱ること
「叱る」と「怒る」を間違えないように注意しなければなりません。叱るというのは犬の間違いを正してあげることです。怒るというのは犬の間違いに対して感情的になってイライラした気持ちをぶつけてしまうことです。日本犬に限らず、犬は怒鳴られても叩かれても理解することができません。
愛犬がトイレに失敗したとき、イライラしながら片付けをする飼い主さんの様子を犬はよく観察しています。何げない飼い主さんの行動が犬を傷つけてしまうこともあり、トイレトレーニングに失敗する理由になりやすいです。成功したとき、適度に褒めてあげる方がしつけはうまくいくでしょう。
まとめ
日本犬は育てるのが難しい、しつけがうまくいかないと言われてしまうのには、主に3つ日本犬ならではの特徴や性格が関係しています。
- 番犬気質であること
- 強い自立心を持っていること
- 気分屋なこと
社会化を十分に学ばせてあげること、正しく叱ることに注意して飼えば育てることもしつけることもそう難しくはなくなるでしょう。