犬の睡眠時間の目安
犬の睡眠時間が長いことはよくご存じかと思いますが、異常に長いなと感じること、異常に短いなと感じることがあります。個体差はあるものの犬の睡眠時間の目安は12時間くらいです。
成長期である子犬、体力が衰え始めたシニア犬、体力が著しく低下した老犬などは睡眠時間が長くなる傾向にあり、睡眠時間の目安は18時間くらいです。
睡眠時間が長い犬種
大型犬~超大型犬は体が大きい分、活動量も多くなります。その活動には大量のエネルギーを消耗してしまうため、回復させる時間も長く必要になります。そのため睡眠時間が長くなる傾向にあります。
使役犬は睡眠時間が長い
警察犬・盲導犬・救助犬・牧羊犬・狩猟犬などの使役犬は他の犬と比べて活動量が多く、その活動には大量のエネルギーを消耗します。作業内容に適応するため、体力を回復させるために多くの睡眠時間を必要とすることがあります。特に作業を行った日は普段よりも睡眠時間が長くなる傾向になります。
飼い主さんに合わせて睡眠時間が変化する
犬の睡眠時間は飼い主さんのライフスタイルによっても変化することがあります。飼い主さんと寝起きを共にする犬の場合、普段は朝早くに起きるけれど休日は昼前まで寝ていることがあり、睡眠時間が飼い主さんの起床、就寝時間に左右されます。
寝不足の犬に起こる症状
睡眠は犬の健康維持にも欠かせない要素です。寝不足になると消化機能が低下し、下痢や嘔吐の症状が起こることがあります。
また、寝不足が続いた場合には免疫力が低下し、病気を発症しやすくなります。寝不足が原因で体調不良を起こすと眠れなくなることがあり、さらに寝不足と体調不良を悪化させてしまうこともあります。愛犬が寝不足だと感じたらかかりつけの獣医師にご相談ください。
犬の睡眠の仕組み
犬はレム睡眠と呼ばれる浅い眠りによって体を休ませたり、ノンレム睡眠と呼ばれる深い眠りによって脳を休ませたりし、それを繰り返しています。レム睡眠が80%ほど、ノンレム睡眠が20%ほどを占めています。
犬のレム睡眠
犬もレム睡眠中は夢を見ることがあるとされています。眠っている間には記憶の整理も行っているのだそうです。体の力は完全に抜けているのですが、眼球がキョロキョロと動くことがあります。
犬のノンレム睡眠
ノンレム睡眠中に夢を見ることはないとされています。脳の休息時間だからでしょうか。この時間には成長ホルモンを分泌させたり、免疫力を高めたりするなどしています。また、筋肉は動いている状態であるため、手足をバタバタ動かすことがあります。何だか走っている動作に見えることもあり、ドッグランを走る夢でも見ているのかな?と想像することがありますよね。
犬は基本的に睡眠が浅い
睡眠時間が長い犬ですが、レム睡眠が80%ほどで浅い眠りがほとんどだということがわかります。これは、犬が野生で暮らしていた頃の名残なのではないかとされています。眠っている間に外的に襲われる危険性があったため、すぐに起きられるようにしていたのでしょう。現代の犬にも受け継がれている本能です。
まとめ
犬の睡眠時間の目安は12時間~18時間くらいです。これよりも多い場合や少ない場合には何らかの原因があるのでは?と考えた方が良いこともあります。普段の活動の様子や体調の状態と合わせて判断すると良いです。寝不足に気づき、心配される場合には犬が安心して眠れる環境へと改善する必要があるかもしれません。
全くごはんを食べない・全く水を飲まない・呼吸が荒いなどの症状がある場合には単なる寝不足ではなく、眠れないほどの症状や痛みを伴う病気を発症している可能性も考えることができます。すぐに獣医師に相談しましょう。