犬の『睡眠不足サイン』4選
犬の睡眠時間の殆どがレム睡眠だといわれています。睡眠中はレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返します。レム睡眠は「体を休める睡眠」、ノンレム睡眠は「脳を休める睡眠」と言われています。犬はほとんどがレム睡眠で体を休める睡眠が主なもので体力回復は可能ですが、脳が休まる時間は短いと言えます。
犬にとっても良質な睡眠は非常に大切なものです。では、犬が睡眠不足になっている場合、どのようなサインを見せているのでしょうか。
1.問題行動が増える
犬も人間と同じように睡眠不足によって情緒が不安定になり、些細なことでイライラしたり不安になったりすることがあります。そのストレスを発散させようと問題行動を引き起こす場合も。
眠れないということは、常に緊張状態にあるとも言い換えられます。以前に比べて無駄吠えや破壊行動が増えたり、飼い主や他の人に対して攻撃的な行動や態度が頻繁に見られるようになったりするなど問題行動が見られるようになった場合は、安心して睡眠が取れているかどうかをチェックしてみてください。
2.下痢や嘔吐を繰り返す
睡眠不足が続くとそのストレスによって健康状態にも影響を及ぼします。その症状は様々ですが、下痢気味になったり嘔吐を繰り返したりと消化器症状を示すことも少なくありません。
ただ、下痢や嘔吐はその他の疾患でもみられる症状であり、何らかの不調によって睡眠の質が落ちている可能性もあるため自己判断せず、かかりつけ医に相談するようにしましょう。
3.1日中同じ場所から動かない
私たち人間も睡眠不足に陥ると一気に無気力になってしまったり、体全体が怠く感じたりすることがありますよね。それは犬も例外ではありません。
犬も睡眠不足が続くと体力を回復することができないため、無気力状態になることがあります。寝不足状態が続くと、1日中同じ場所から動こうとしなかったり、散歩に連れて行っても座り込んでしまったりと明らかに元気がなくなることも。
何らかの不調が原因となっている可能性もあるため、安心して眠れる環境を提供してしっかりと様子を観察してください。それでも眠れない場合は必ずかかりつけ医に相談しましょう。
4.食欲が落ちる
無気力状態になると同時に睡眠不足が続くことで食欲が落ちることもあります。以前は完食していた愛犬が、ある日から少しずつ残すようになったり、おやつを見せても反応が薄くなったりといった変化が見られます。
ただし、食欲の減退はあらゆる病気の症状として見られるため、食欲のない状態が続く場合は必ずかかりつけ医に相談してください。
愛犬が睡眠不足に…どうするべき?
愛犬に睡眠不足サインが見られる場合は、早急に愛犬が安心してぐっすり眠れる環境を整えてあげる必要があります。まずは以下のことを実践してみましょう。
- 寝床環境を整える
- 不安やストレスを軽減させる
- 運動をしっかり行う(散歩、遊びなど)
最も重要なポイントは、寝床の環境。特にクレートやサークルなどで休む習慣がある場合は、その設置場所にも配慮が必要となります。
性格や年齢によっては道路に面した場所や直射日光の当たる場所に寝床を設置すると、常時外の喧騒が気になったり体温調節がしにくかったりと寝不足の要因になる可能性があります。
また、寝床を設置している場所が開放的過ぎることでかえって警戒心が強くなってしまうことも。といっても、寝心地の良い場所というのは生活環境や愛犬の性格によっても異なるため、室内フリーの場合は複数箇所に寝床を設置しておくと安心ですね。
遊ぶ時は遊ぶ、休む時はしっかり休むというメリハリのある生活を心がけることも大切です。ちなみに犬の平均的な睡眠時間は12時間程度とされており、子犬期には18時間以上の睡眠が必要ともいわれます。平均睡眠時間を大幅に下回る場合は、睡眠時間の確保について配慮してあげたいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬は睡眠不足に陥ると、人間と同じようにさまざまな症状を引き起こします。睡眠不足が続けば続くほどその症状は深刻化していくので「もしかすると睡眠不足かも」と少しでも疑いがあれば、すぐに対処していきましょう。