犬の歯磨きをサボるとどうなる?考えられる4つの危険性

犬の歯磨きをサボるとどうなる?考えられる4つの危険性

歯磨きガムでは歯磨きをしたことになりません。犬の歯磨きをサボると起こる危険性についてまとめました。自宅での歯石除去や無麻酔の歯石除去をおすすめしない理由についても解説します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.成犬の80%以上が歯周病である

歯ブラシを口にくわえた犬

日本では成犬の80%以上が歯周病を患っているとされています。原因は歯磨きをする習慣がないからです。歯磨きガムを与えていれば大丈夫だと考えている飼い主さんがほとんどです。

毎日歯磨きガムを食べていても歯周病を防ぐことはできません。口の中には歯垢がたまり続け不衛生になり、細菌が繁殖し、やがて歯肉が炎症を起こすことで歯周炎となります。歯垢は3日ほどで石灰化(歯石化)しますから、ほんの数日歯磨きをサボることも許されない状況です。

2.歯周病が悪化して消化器系の病気になる

歯石のついた犬の歯と口元のアップ

歯石は口の中のトラブルを起こすだけではありません。消化器系にも悪影響を及ぼします。口の中の細菌が血液を介して全身へと運ばれてしまうためです。歯磨きをサボったことが原因で肝臓病や心臓病を発症し、命を落としてしまう犬もいます。

3.頬に穴が開く

大きく口を開けたジャックラッセルテリア

根尖膿瘍(こんせんのうよう)という病気をご存じでしょうか。中高齢の犬に多い病気ですが、歯磨きをサボると若い犬でも発症する恐れがあります。歯の根元や周辺が化膿し、炎症が起こります。炎症が起きた部分には膿瘍と呼ばれる袋が作られます。

主な原因は歯磨きをサボったことで歯石が蓄積し、歯周病を悪化させ、膿瘍が作られてしまったことです。袋に溜まった膿は皮膚を突き破って出てきます。そのため、犬の頬に穴が開いてしまうのです。出血も見られます。痛みによって食事ができなくなってしまう犬もいます。

4.ほとんどの歯を失ってしまう

歯ブラシを口にくわえたダックスフンド

歯周病菌によって破壊されてしまった歯の組織は二度と健康な状態には戻りません。歯磨きをサボり、歯周病が悪化し、歯の根元にまで悪影響を及ぼすと歯が自然と抜けてしまうことがあります。

また、歯周病菌によって顎の骨が溶かされた状態で発見されるケースもあり、歯の保存療法が難しい場合には抜歯をしなければなりません。歯を失ってしまうと食事も上手くできません。食欲が落ちて痩せてしまったり、健康寿命を縮めてしまったりすることもあります。

自宅での歯石除去をおすすめしない理由

スケーラーと鏡を持つ手と口を開けて見上げる犬

犬の歯石除去を自宅で行うためのスケーラーという器具が売られています。愛犬の歯石除去を行ったことのある飼い主さんは意外と多いです。

しかし、飼い主さんによる犬の歯石除去は必ず歯の表面に小さな傷を作ります。肉眼では確認できないかもしれません。歯石が取れてキレイになったように見えるかもしれません。しかし、歯の表面にできた傷にはかえって歯垢がつきやすく、蓄積しやすいです。

無麻酔の歯石除去にも要注意

無麻酔の歯石除去をした後、すぐに歯石がついてしまったことありませんか?歯石除去をすることはできても、その後のケアが不十分だったためです。繰り返し行っているとエナメル質に傷が入ってしまったり、エナメル質が薄くなってしまうことが原因になり歯の強度が落ちてしまいます。

走ったり飛び跳ねたりなどのちょっとした動作による衝撃だけでも歯が欠けたり折れたりする原因にもなることがあります。動物病院で歯石除去を行ってもらう場合にも技術や経験や犬の歯科知識の高い獣医師を選んで行ってもらうと良いです。

  • 歯石を除去する(スケーリング)
  • 歯の表面を滑らかに研磨する(ポリッシング)
  • フッ素でコーティングする

犬の歯の健康と強度を守るためには、最低限このような処置が必要です。自宅で飼い主さん行うこと、無麻酔で行うことは困難です。

まとめ

前歯の裏を診察されている犬の口

愛犬の口臭は気になりませんか?歯や口の中が健康な犬には口臭がありません。犬独特な唾液のニオイがする程度です。口臭は歯石の蓄積や歯周病のサインです。毎日必要な歯磨きをサボると犬の死亡リスクを高めます。毎日の歯磨きと定期的な歯科検診を強くおすすめします。

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