犬がソファーに乗る理由と心理は?
リビングにソファーを設置しているご家庭では、愛犬もソファーに乗って座っているという光景はよく見かけるでしょう。では、犬はどのような心理でソファーの上に座るのでしょうか。当たり前の光景となり、あまり考えることはありませんが、その心理状況を解説します。
1.高い場所のほうが安心できるから
犬は野生の習性として、できる限り高い場所にいることで、外敵に襲われにくく、安心して休むことができるという本能を持っています。しかし、猫のようにとても高いところを好む動物ではなく、むしろ苦手とする動物なので、ソファーくらいの高さがちょうど良いと考えられます。
ちょうど良い高さのソファーに乗ることで、恐怖を感じず、安心して休むことができるので、床ではなくソファーを好んで上っていると考えられます。
2.ふかふかで気持ちいいから
ソファーの種類によっては、ふかふかでクッション性のあるソファーも多いです。また、ブランケットやクッションといった、より居心地よくするインテリア雑貨も多く置かれていますよね。犬もこうした状況に「気持ちいい」「心地よい」と感じるため、一度ソファーの上に乗って休んでしまうと、床よりも快適であることを学習します。
「ソファーはふかふかで心地よい」と学習してしまえば、人間と同様、床ではなくソファーの上に上り、座って休むことを好むようになります。快適に眠れるという心理状態から、ソファーに乗っている犬は多いでしょう。
3.ソファーの上から家族を見守りたい
ソファーは一般的に家族が集まるリビングに設置されていることが多いです。家族が床に座り、ローテーブルを囲んで団欒を楽しんでいる場合は、ソファーに乗る方が高い位置にいることができます。
犬は仲間を守るため、休んでいる仲間よりも高い位置に行き、そこから外敵が襲ってこないか監視していたと考えられています。現在もその習性が本能的に残っているため、少しでも高い位置に行き、「家族を守ろう」という使命感に駆られている犬もいます。
また、床よりも家族を見渡すことができるので、家族全員の安否を観察することで、安心できるという理由もあるでしょう。
4.飼い主の残り香が強いから安心する
飼い主がよくソファーを使っている場合は、飼い主の残り香が強く残っているため、ソファーに乗っていることもあります。特に留守番中は、飼い主がいなくて寂しい思いをするため、少しでも飼い主の匂いの強い場所で休もうとする犬は多いです。その場所がソファーであったり、ソファーに置かれているブランケットであったりします。
飼い主の匂いを身近に感じることで、少しでも寂しくなくなったり、安心感を得たりすることができるため、あえてソファーに乗る犬は多いです。
ソファーに乗らないように注意したい犬は?
犬がソファーに乗る心理は実に様々です。しかし、ソファーに乗ることは必ずしも問題につながらないとは言い切れません。例えば、以下のような犬であれば、ソファーに上らせることを控えた方が良いでしょう。
- 飼い主への依存心が強い犬
- 攻撃的でわがままな態度が多い犬
飼い主への依存心が強い場合、ソファーの上まで許可してしまうと、どこにでも付いてくるようになります。すると、依存心がより強くなり、飼い主が見えなくなると強いストレスを感じる『分離不安』となってしまう恐れがあります。
また、わがままで攻撃的な行動が多い犬の場合、飼い主と同じソファーの上に居座ることで、飼い主は自分の言うことを聞いてくれる存在という認識が強まってしまう恐れがあります。
このような犬の場合は、できるだけソファーの上に乗ること自体を「ダメ」と教え、少しでも飼い主と程よい距離感を保ったり、正しい関係性を築いたりするよう努力しましょう。
また、小型犬やシニア犬の場合は、ソファーのちょっとした高さでも足腰に負担をかける恐れがあります。ペットステップなどを活用して、少しでも負担が少なく上り下りできるようにしておくと良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬がソファーに乗ることが当たり前になっていますが、最後に紹介したような特徴のある犬は、できる限りソファーに乗ることを控えた方が良いでしょう。そうでなければ、安全に配慮してソファーを使わせてあげてください。