犬に「食物繊維」は必要なの?
「食物繊維」は野菜や果物に含まれる栄養素です。犬は食物繊維の消化があまり得意ではないため、与えるべきではないのでは?という意見があります。確かに与え過ぎは良くないですが、適量であれば複数のメリットがあります。
《食物繊維摂取によるメリット》
- 腸内環境のバランスを整える
- 便秘解消に効果的
- 老廃物のデトックスができる
犬の体に良いおすすめ野菜
キャベツ
抗酸化作用があり、胃の働きや消化吸収をサポートしてくれるのが「キャベツ」です。外葉と芯は消化に悪いので、犬に与えることは控えましょう。
- 主な栄養素:ビタミンU、食物繊維、ミネラル
にんじん
皮膚や粘膜を健康に保ち、老化を抑制してくれるのが「にんじん」です。低カロリーなので、ダイエット中の犬のごはんのトッピングとして活用できます。
- 主な栄養素:ビタミンA、カリウム
白菜
腸内環境を整え、免疫力の向上に効果があると言われているのが「白菜」です。水分を豊富に含むため、水分補給にも一役買っています。
- 主な栄養素:カリウム、カルシウム
さつまいも
加熱すると甘味が増す「さつまいも」、好んで食べたがる犬もいるでしょう。整腸作用があり、便秘の解消に効果があります。カロリーは高めなので、与え過ぎると肥満の原因になります。
- 主な栄養素:炭水化物、食物繊維
野菜の与え方
1.細かく刻む
犬は食べ物を噛まずに丸呑みし、早食いする場合があります。喉に詰まらないように、飲み込んでも支障のない大きさまで細かく刻んでおくと安心です。小型犬・超小型犬は体が小さい分、特に注意が必要です。
2.しっかり茹でる
野菜の種類によって「生野菜」と「茹で野菜」で調理方法を使い分けるのが望ましいです。おなかにかかる負担を考え、消化を良くするためには「茹で野菜」が適しています。茹でるとビタミンが減少するため、電子レンジで調理するのもよいでしょう。
しかしシュウ酸カルシウム結石のリスクを高める『シュウ酸』を含む野菜、ほうれん草・キャベツ・ブロッコリーに関しては電子レンジよりも茹でることをお勧めします。シュウ酸は水に溶けるという特徴があります。そのため、シュウ酸を含む野菜を与える際には茹でることをお勧めします。
3.味付けはしない
薄味であれば使える調味料はありますが、食材の味だけで充分美味しく食べられます。そのため、基本的に味付けは不要です。味が付いた食材に慣れてしまうと、主食のドッグフードを食べなくなったりするので注意しましょう。
犬が食べてはいけない野菜もある!
野菜は健康的なイメージが強いですが、犬に与えると中毒症状を引き起こし、命を脅かすほど危険な食材があります。
《犬に与えてはいけない野菜》
- 玉ねぎ
- 長ねぎ
- ニンニク
- アボカド など
上記は代表的なNG食材です。中でもネギ類は体内の赤血球を破壊し、貧血症状が起こります。加熱しても中毒成分は消えないため、ネギのエキスが染み込んだスープも含め、犬には与えないようにしてください。
まとめ
野菜を無理に摂取させる必要はありませんが、各食材のメリット・デメリットを把握しておくと、選択肢の幅が広がります。犬の体調と栄養バランスを見ながら、摂取量に気を付けましょう。
また、アレルギーや持病のある犬に与える食材は、慎重に選ばなくてはいけません。例えば、甲状腺に疾患がある場合は、キャベツが危険な野菜に該当します。不安な方は、かかりつけ医に相談してみてくださいね。