①飼い主さんの顔を見て歩く
散歩中に愛犬が飼い主さんの顔をチラチラと見ながら歩いたり、立ち止まってじっと見つめたりすることがあります。目線を合わせてアイコンタクトを取るのは、飼い主さんへの親愛の情を示すためであったり、何か伝えたいことがあるときだったりということが考えられます。
犬の方からアイコンタクトを取ろうとしてくるのであれば、飼い主さんとの信頼関係が結ばれていると考えていいでしょう。そして、散歩に出ていることがうれしくて、「楽しいね♪」という気持ちを通じ合わせたいと視線を送ることもあると思います。
また、「今日はどこを歩く?」と問いかける気持ちがあるのかもしれません。尻尾を穏やかに振ってリズミカルに歩いているときにアイコンタクトを取ってくる場合は、その気持ちに応えてあげるようににっこり微笑んであげましょう。また、「楽しいね♪」「いい天気だね」など優しく声掛けしてあげるのもおすすめです。
②歩いている途中に座り込む
犬が散歩中に突然座り込んだり、リードを引いても動くことを拒否していたりするときは、飼い主さんに伝えたいことがあると考えましょう。動かないことで飼い主さんの注目を集め、自分の意思をしっかり伝えようとしているのです。
その意思というのは犬によって異なりますが、「抱っこしてほしい(歩きたくない)」「散歩から帰りたくない」「別の道を歩きたい」などといったことが多いでしょう。
いつまでも立ち止まっていれば、飼い主さんが根負けして抱き上げてくれたり、歩くルートを変えてくれたり、散歩時間を伸ばしてくれたりすることを犬はよく理解しています。一度そのような“成功体験”をすると、犬は伝えたいことがあるときにまた同じ仕草や行動をするようになるのです。
そのため、散歩中に犬が立ち止まる行動に困っている場合は、止まったことで犬にとって望ましい結果がもたらされないように気をつけることです。根負けして抱き上げたり、犬の行きたい方向に行ったりしていれば、その行動がしっかりと定着してしまいます。
ほかのことで気をそらしたり、犬が諦めて動き出すのを待ったりして、「立ち止まっても望み通りにならない」ということを犬に理解させる必要があるのです。
③地面に寝転がる
散歩中にほかの犬と出会ったときや、知り合いの人と立ち話をしているときなどに、犬が地面に寝転んでジタバタしたり、甘えるような仕草を見せたりすることがあります。
このような自宅ではあまり見られない行動をするときは、飼い主さんの気を引こうとしている可能性があります。つまり、ほかの犬を飼い主さんが撫でていることに嫉妬していたり、話し込んでいる飼い主さんに自分の方を見てほしがったりしていると考えられます。
ゴロゴロ寝転んだり、鼻先や手でツンツンと合図してきたりという甘えた行動を見せる程度であればかわいいものですが、中には吠えたり飛びついたりして激しいアピールをすることも。愛犬との散歩中は、ほかの飼い主さんとのコミュニケーションの場でもありますが、あまり話し込みすぎずに愛犬との時間を大切にしてあげてくださいね。
④リードを引っ張って歩く
散歩に出ると犬が勢いよくリードを引っ張って歩くということは非常によく見られます。「これは散歩が楽しくて仕方ない」「外に出られてうれしい」という気持ちのあらわれだと思いますが、中には自分が飼い主さんを先導して歩かなければならないと勘違いしている場合もあります。
リードを引っ張って歩くことに困っている場合は、犬がリードを引っ張っている限りは先に進まないようにしてリードが緩んだ状態で歩く癖をつけるようにしましょう。
最初はなかなか思うように散歩ができないと思いますが、リードがピンと張るたびに止まることを繰り返していれば、犬も次第にそのルールを理解してくるので、ぜひ根気よく取り組んでみてください。
まとめ
散歩は多くの犬にとって、1日の中で最大級に楽しいイベントだと思います。外の世界では魅力的な景色を眺め、音やにおいを感じ取り、様々な刺激を受けることができます。そんな散歩中には、飼い主さんと気持ちを共有しようとしてアイコンタクトを送るなどの愛らしい仕草を見せることがあります。
また、自分の思った場所に行きたい、抱っこしてほしいなどという気持ちを伝えるためにいろいろな方法でアプローチすることがあるのです。
愛犬からのアプローチには状況に合わせて対応して、お互いに楽しく充実した時間を過ごしてくださいね。