犬の皮膚病は珍しくない
犬も人間と同じように、様々な要因で皮膚病を患うことがよくあります。特に犬の皮膚は、人間に比べて弱く薄いため、人間以上に皮膚病を患うリスクが高いとも言われています。
ちょっとしたNGな生活習慣で皮膚病になってしまうことも多いので、飼い主は愛犬の皮膚を定期的にチェックし、異常が起きていないか確認してあげることが大切です。
また、愛犬が頻繁に同じ場所を舐めたり掻いたりするような仕草を見せる場合は、その部分が皮膚炎を引き起こしている恐れがあります。一度、動物病院で見てもらうと良いでしょう。
犬が皮膚病になってしまうNG行為5選
犬の皮膚は非常に敏感なので、ちょっとした生活習慣で皮膚炎を患ってしまう恐れがあります。ここでは犬が皮膚病になってしまうNG行為をいくつか紹介するので、当てはまっていないか確認してください。
1.ストレスを溜める生活を送らせる
人間にもストレス性皮膚炎やストレス性脱毛症などがあるように、犬もストレスを溜め込むことで、皮膚炎や脱毛症を患うことがあります。
例えば、飼い主になかなか構ってもらえなかったり、生活環境が突然激変してしまったり、あるいは適度な運動をさせてもらえなかったりと、様々な要因が蓄積され、ストレスとなってしまうのです。こうしたストレスを紛らわせるために、皮膚を掻いたり舐めたりし続け、結果として皮膚炎を発症したり、円形脱毛症のように毛が抜けてしまったりすることがあります。
2.部屋の中がきれいに掃除されていない
完璧に綺麗にしなければいけないとまでは言いませんが、部屋の中が不衛生な状態が続くと、ダニや埃といった寄生虫や汚れが蓄積されてしまいます。こうした汚れや寄生虫は、犬にとってアレルギーの原因となったり、あらゆる病気の元となったりします。
特に、皮膚はアレルギーの影響を受けやすく、かゆみを生じるケースが増えるため、掻きむしってしまい皮膚炎を発症しやすくなります。部屋の中は綺麗でも、犬の過ごすケージの中が汚い場合も同様です。愛犬が過ごすスペースは、人間の私たちが過ごすスペースと同じくらい清潔にしてあげましょう。
3.シャンプーの頻度が高い
「皮膚を綺麗に保つために」良かれとシャンプーを頻繁に行う飼い主がいますが、実はシャンプーを頻繁に行ってしまうことで、犬の皮膚はバリアが剥がされてしまい、皮膚の乾燥を招く原因となります。
皮膚が乾燥してしまうと、細菌感染やかゆみが生じやすくなるため、犬自身が掻きむしったり、噛むことで、皮膚炎を発症するリスクが高まります。
基本的に、犬のシャンプーは2週間〜1か月に1度(犬種や季節ごとに異なる)が理想的と言われています。皮膚炎を発症している場合や、アレルギー体質の犬の場合は、病院から薬用シャンプーを処方してもらうこともできるので、一度相談してみましょう。
4.食事やおやつを与えすぎる
「可愛い愛犬にはお腹いっぱい食べてもらいたい」と思うあまり、多くのおやつやごはんを与えてしまう飼い主は多いです。しかし、過剰な食事は肥満の原因となり、皮膚炎だけでなく、あらゆる病気の元となります。
肥満になると贅肉がつき、動くたびに擦れてしまうため、皮膚が摩擦によって炎症を引き起こすケースが多くあります。犬自身にとっても悪い影響を与えることになるため、食事の量はしっかり管理するようにしましょう。
5.初めて食べる食材を大量に与える
アレルギーが犬の皮膚病の原因になることはとても多いです。市販されているドッグフードに対してアレルギー反応を引き起こすことがあるため、初めて与える食材やドッグフードは慎重に与えていかなければいけません。
初めて食べる食材(野菜、肉、穀物、ドッグフード)は、まず少量から与えるのが基本です。口にした後、かゆみや下痢といった症状を引き起こさないかどうか様子を見るようにします。
もしも与えた食材に愛犬がアレルギー反応を起こした場合、その後、アレルギー症状が悪化する恐れがあります。必ず初めて食べる食材は、1回につき1品、少量から与えてください。
愛犬が皮膚病にならないために…普段からできるお手入れ
愛犬が皮膚病を患わないよう注意するために、飼い主が普段からできるお手入れや、注意するべき点はあるのでしょうか。以下に箇条書でまとめたので、参考にしてください。
- 寄生虫の予防薬を定期的に投与する
- 毎日のブラッシング時に皮膚のチェック
- 伸びた爪を定期的に切る
- ストレスを溜めないような生活を心がける
中でも、毎日のブラッシング時に皮膚のチェックを行うことは、とても重要です。皮膚だけでなく、ブラッシングをしながら健康面に異常がないか確認することで、病気の早期発見につながるケースも多くあります。ブラッシングは必ず毎日行い、できるだけ愛犬がストレスを溜めないような生活を意識してみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬が皮膚炎にならないよう、今後はNG行為を見直し、毎日のブラッシングの最中に皮膚に異常がないかチェックしてください。また痒がる様子が見られたら、一度かかりつけの病院で診てもらいましょう。