ストレス解消法①かくれんぼ・宝探し
犬のストレス解消におすすめの遊びが「かくれんぼ」や「宝探し」などのゲームです。これらに共通することは、犬が五感や経験を駆使しながら頭をフルに使って遊ぶことができる点です。また、ドタバタと走り回ったりする必要がないため、マンションなど集合住宅でも周囲に迷惑をかけにくいというメリットもあります。
遊び方はとても簡単!犬に「待て」と指示を出した後にソファやカーテンの影などに飼い主さんが姿を隠したり、お気に入りのおもちゃ(=宝)を隠したりします。「いいよ」や「探して」の合図でかくれんぼや宝探しのスタートです。
まずは犬が見ている目の前で隠れたり、物を隠したりすることで犬がすぐに見つけられるようにします。繰り返し行うことで、徐々に隠し場所の難易度を上げていっても見つけられるようになるでしょう。
犬が飼い主さんや宝を見つけ出したときは、思いっきりほめてあげたり、見つけ出したおもちゃでたっぷり遊んであげたりしましょう。見つけられた喜びと、ほめてもらえたというダブルのごほうびですぐに遊びのルールを覚えてくれますよ。
嗅覚や聴覚などの五感を使って何かを探し出す行動は、犬にとって狩猟本能や探索本能が刺激される魅力的なものです。動物は本能が満たされるとストレスも発散されるため、家の中でしか遊べないときなどに特におすすめです。
ストレス解消法②室内アジリティ
アジリティは、ハンドラーの指示に従いながらハードルを飛び越えたり、トンネルをくぐったりしてスピードや正確性を競う人気のドッグスポーツです。体力が発散されることはもちろん、通常の生活では行わないような動きができることから、犬にとっても刺激的で魅力的なスポーツとされています。
そんなアジリティは、自宅でも行うことができます。もちろん本格的な競技とは異なりますが、自宅にあるものや100円ショップなどで簡単に手に入るアイテムを使って、アジリティに似た障害物やコースを作ることができるのです。
ハードルの代わりとして本を積み重ねて犬にジャンプをさせたり、段ボールで作ったトンネルをくぐらせたりということはどんな家庭でもできると思います。特に小型犬の場合は、コンパクトなサイズものでできるのでぜひチャレンジしてみてほしいと思います。
注意点
室内でドッグスポーツに似た遊びをするときなどは、犬が怪我をしないように周囲を片付けたり、すべりにくい場所を選んだりしてください。
ストレス解消法③おもちゃ遊び
犬のおもちゃにはたくさんの種類がありますが、それぞれ遊び方も異なり、犬にとって良い刺激をもたらします。
持ってこい遊びのできるボールや引っ張りっこができるロープなどは、飼い主さんと一緒に遊べるため、魅力的なコミュニケーションツールになります。また、丈夫で噛み応えのあるおもちゃも犬の本能を満たし、ストレスを解消するのに非常に効果的です。
また、おやつを中に入れて犬自身に取り出させるような知育玩具もおすすめです。転がしたり、持ち上げたりと頭を使って動かすことでおやつが出てくるので、脳トレのような要素もあります。犬と遊ぶ時間が取れないときや留守番中に、ストレスを発散させてあげたいときなどに特に便利に使えるアイテムです。
ストレス解消法④しつけトレーニング
しつけというと、犬にとって楽しいものに感じられない飼い主さんもいるかもしれません。しかし、おすわりや待てなどの行動を教えたり、お手などのトリック(=一発芸)を覚えさせたりすることは、犬にとって楽しい遊びにもなるのです。
犬は新しいことを学習することや飼い主さんにほめられることで充足感を得ます。犬は古くから人間のパートナーとなって仕事をしてきた動物なので、指示されたことを遂行し、認められることに喜びを感じるのです。
そのため、コミュニケーションの一貫としてトレーニングをすることも、犬の本能を満たしてストレスを解消する方法として有効と考えられています。
まとめ
のんびり過ごしているように見える犬たちも、運動不足や生活リズムの乱れなど様々な要因からストレスを溜めることがあります。過度にストレスを溜めると、吠え続ける、いたずらをするなどの問題行動につながることもありますし、精神的な負担となることもあります。
犬のストレス解消は、家の中でも様々な方法で行うことができます。特に動物としての本能を満たすような遊びや関わり方をすることで、犬は楽しみながら自然とストレスを発散することができるのです。ここで紹介したことを参考に、ぜひ取り組んでみてください。