原因1.老犬になったから
老犬になると運動量や筋肉量が少なくなるので、必要とする水分量が少なくなります。そのためウェットフードを与えている場合は、フードの水分量だけで十分に補給できている可能性もあります。ただし年を取ると喉の渇きを感じにくくなる場合もあるので、全く水を飲んでいない場合にはかかりつけの動物病院に相談しましょう。
また歩行が不安定な犬や、自力で行動できない犬は、飲みたくても飲めない状況かもしれません。
対処法
水を飲みやすいように介助してあげる必要があります。
身体を支えてあげれば立って水を飲める場合には通常の水飲み食器で問題ありませんが、自力で飲めない場合や起き上がれない場合には以下の用具が役に立ちます。
- シリンジやスポイト
- 持ち手付き食器
どちらも使い方をきちんと知る必要があります。必ず事前に獣医師に相談しましょう。
原因2.病気の可能性
病気が原因で犬が水を飲まなくなる場合には、以下の可能性が考えられます。
- 歯周病や口腔内の病気
- ヘルニアや外傷
- 肝臓病や腎臓病
痛みやだるさで水が飲めない状態かもしれないので、【ぐったりしている】【食欲不振】【夏場】などの場合は、動物病院にかかることをおすすめします。
対処法
水分補給ができる以下のような食事を与えてみてください。
- ふやかしたフードやウェットフード
- 経口ゼリー
それでも口にしない場合は、必ず動物病院を受診しましょう。
ちなみに、脱水症状になると目や鼻が乾燥したり、皮膚が硬くなったりします。背中の皮膚をつまんで離した時に、元の状態に戻るのに3秒以上かかる場合は、かなり脱水症状が進行している状態です。
下痢や嘔吐を起こしている場合は、無理に水分を与えると悪化することがあるので、すぐに動物病院で治療をしてもらってください。
原因3.気温の変化
夏場は舌を出して体温調節をするので、水分が蒸発して水をよく飲むようになります。しかし、冬場になると人間同様、夏に比べて水を飲む量が減るので、全く飲まないというわけでなければ問題ありません。
対処法
- 水の温度を変える
- 手で飲ませる
- スープを飲ませる
水の温度や味、あげ方を変えることで、飲んでくれることがあります。また、食事にスープ(野菜やお肉のゆで汁)をプラスすることで、無理なく水分補給ができるのでおすすめです。
まとめ
飲水量が少ないと感じても、水分量は足りている場合が多いので、愛犬が元気に過ごしているのであれば心配ありません。水分が足りているのか心配な場合は、尿の量や色を確認してください。いつもと同じ量と色であれば問題ないでしょう。
しかし、まったく水を飲まない・元気がない・ぐったりしている、などの様子が見られる場合は要注意です。愛犬がSOSを出している可能性があるので、自己判断せずに動物病院で相談してください。