そのポーズ危険かも…健康に関わる怖い体勢4選
私たちが普段、何気なく見ている愛犬の仕草や行動、体勢には、それぞれ意味が隠されています。
中には、「かわいい」と思ってしまうポーズに怖い意味が隠されていることも…。
今回は、健康に関わる怖い体勢について解説します。こんなポーズが見られたら、病院で診察してもらいましょう。
1.足を開いてお腹が見えるように横寝
犬は眠るときに床に横になって寝転ぶような体勢を見せることがありますよね。この体勢自体はよく見る光景ですし、なんら問題はありません。
しかし、もしもこの際、足を開いてお腹が見えるような体勢で寝ている場合は、少し注意が必要です。
横向きに寝ている際、足を開いてお腹の部分を空気に当てるような体勢をとっている場合、犬が暑さを感じているサインです。
お腹周辺を風通し良くすることで、体温を逃がそうとしているのです。
夏場はもちろん、冬場も暖房の効きすぎで軽い熱中症に陥る危険性があるため、夏場や冬場などは特に注意して観察しましょう。
2.前足を伸ばして腰を上げている
犬が休んでいるときや眠っているときなど、伏せた体勢でいることはよくあります。しかし、前足をピンと前に伸ばした状態で、下半身、特に腰を上に突き上げるような体勢で伏せている場合は、要注意です。
一見、「なんだか祈りを捧げているみたいでかわいい」と思ってしまいがちなこのポーズは、犬が腹痛を感じているため、お腹に負担が掛からないようにこの態勢をとっている可能性が考えられます。
腹痛の場合、食中毒や膵炎などの病気が考えられます。どちらも下痢や嘔吐といった症状が見られるようになるので、このような症状が見られたら、すぐに病院へ連れて行きましょう。
3.一方に体が偏り同じ場所を歩き続ける
寝ている際に、何かに寄りかかり、一方に体の重心が偏っているということはよくあります。
健常な犬であれば、歩いている最中はしっかりとバランスをとり、なんの問題も無く真っ直ぐ歩行することができますよね。
しかし、歩いている最中も片方に重心が偏ってしまい、真っ直ぐ歩くことができなかったり、同じ場所を何度も旋回するように歩き続ける場合は、認知障害が疑われます。
高齢に差し掛かると、徐々に脳の機能が低下してしまい、認知症を患う犬も多いです。特に最近は長寿の傾向があるため、認知症を患う犬の数も増えてきています。
犬の認知症は初期段階で発見することで、投薬により進行を遅らせることが可能です。「なんだかおかしい」と感じたら、できるだけ早めに動物病院で診察してもらいましょう。
4.背中を丸めるような体勢を取り続けている
普段はピンと背中を真っ直ぐ伸ばしている愛犬が、ある日、背中を常に丸めてゆっくりと歩いたり、座って休んでいるときもアーチ状に背中が曲がっている状態を保っていたりする場合も注意が必要です。
この場合、椎間板ヘルニアを発症している恐れがあります。
これは、椎間板にあるクッション部分が機能しにくくなり、衝撃を直に受け続けることで、椎間板や脊髄などに損傷を与えたり負担をかけたりしてしまう病気です。
比較的犬には多く見られる病気で、特に胴長短足の犬種に見られる傾向があります。
胴長短足犬種でなくても、シニアになるにつれて、徐々にクッション機能が失われ、慢性的な椎間板ヘルニアを患うことは珍しくありません。
こうした背中を曲げながら、痛みを耐えるかのようにゆっくり行動するような体勢が見られたら、年齢に関係なく動物病院で診察、検査してもらいましょう。早期発見、治療が今後の健康に大きな影響を与えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。飼い主から見ると「なんだかかわいい」「不思議なポーズをとってる!」と思うようなポーズでも、実は痛みを耐えているポーズであったり、違和感を和らげようとしている体勢である可能性があります。
「いつもと違う」と感じたら、迷わずかかりつけの動物病院に連れて行きましょう。