犬が切ない表情でこちらを見てくる心理とは?
長い歴史を人間とともに過ごしてきた犬は、その気持ちが表情に表れることも多いです。ここでは、犬が切ない表情でこちらを見てくる心理を紹介するので、このような表情が見られたら、それぞれの心理に合った対応をとりましょう。
1.構ってほしい
犬が切ない表情でこちらを見てくるとき、最も大きく占めている心理は「構ってほしい」です。犬は飼い主の行動や声のトーン、表情から、そのときの気持ちや状況を察する能力に長けているため、素直に「構ってほしい」と強引にアピールすることができないときもあります。
例えば、飼い主が忙しそうに準備をしているとき、家事をしているとき、何やら落ち込んでいるような様子を見せているときなどが当てはまります。このようなとき「構ってほしいけれど、今は我慢しなくちゃ…」と犬は考え、少し離れたところからジッと飼い主のことを切ない表情で見てくることがあるのです。
2.寂しい
「構ってほしい」の心理と似ていますが、こちらは飼い主が別のものにばかり注目していて、自分の方をなかなか見てくれないといった状況が考えられます。
例えば、スマホをいじっていて夢中になっていたり、赤ちゃんが生まれた家であれば、赤ちゃんにつきっきりになり、なかなか愛犬に注意が向いていなかったりといった状況が当てはまります。
今までは自分のことをたくさん構ってくれていた飼い主が、なぜかこの日は全く構ってくれない、あるいは、ある日を境に構ってくれる時間が減ったことに、寂しさや不安を感じているのでしょう。
犬はこうした環境の変化や飼い主の変化に敏感です。放置しているとストレスが溜まりすぎてしまい、問題行動や自傷行為、体調不良に繋がる恐れがあるので、早めに対処しましょう。
3.何だか不安
強い不安は感じていないものの、なんとなく漠然とした不安を感じているとき、犬は飼い主に助けを求めるように切ない表情で見つめてくることがあります。
特に、飼い主が外出しようと慌ただしく準備を始めると、犬は「何だか嫌な予感がする」「もしかすると、またお留守番かもしれない」と漠然と不安を抱き、飼い主のことを不安そうな切ない表情でジッと観察していることが多いです。
このような「なんとなく不安」「嫌な予感がするな」といったときにも切ない表情で見てくることがあります。外出時であれば、あまり構わず、出掛ける際も声をかけたりせず、こっそり外出する方法が正解です。
4.機嫌が悪いと思っている
飼い主が意識している、しないに限らず、犬は飼い主の行動や声のトーン、表情などから、飼い主が今、どのような心理状態であるかを考えています。
そのため、飼い主がいつもより不機嫌そうだと感じた場合、すぐに近寄ろうとはせず、少し離れた場所から切ない表情でジッと観察していることがあります。「怒っているのかな?」「どうしたんだろう…」という心理状態でしょう。
もしも愛犬が悪いことをして叱った後であれば、そのまましばらくは構わず反省させることも大切です。しかし、愛犬が不機嫌だと勘違いしているようであれば、優しく「おいで?」と声をかけてスキンシップをとってあげましょう。
勘違いであれば、スキンシップをとったり優しくアイコンタクトをとったりするだけで、「飼い主さんは怒ってなかった!」と誤解を解くことができます。
震える…元気がない…病気の可能性も疑って
もしも犬が切ない表情でこちらをジッと見つめながら、ぶるぶると小刻みに震えていたり、いつもより元気がなかったり、食欲不振といった症状が現れている場合は、体調不良や病気が疑われます。腹痛や吐き気、ほかにも体の痛みといった異変を感じ取り、その不安から切ない表情で飼い主に訴えかけているのです。
その日は1日様子を見つつ、愛犬の様子をメモしておき、次の日も症状が治まらないようであればかかりつけの動物病院で診察してもらいましょう。
まとめ
犬が切ない表情でこちらを見てくるとき、寂しさや不安を感じていることが多いです。飼い主はその気持ちを察し、優しく声をかけてあげたり、愛犬とのスキンシップタイムを設けてあげたりと、それぞれの心理に合った対応を取りましょう。