NG行動①留守番時間が長い、頻度が多い
犬はひとりで過ごす時間に寂しさを感じがちです。もちろん、多少の留守番であれば犬もひとりで快適に過ごしていることもありますし、慣れて寂しいとは感じないこともあるでしょう。
しかし、あまりにも長い時間留守番をさせたり、毎日長時間の留守番をさせたりするのはあまりおすすめできません。留守番中に問題行動などが起きていないと「うちの子は留守番できるから大丈夫」と思いがちですが、寂しさを感じていないわけではないのです。
世界的には、犬に長時間留守番をさせることは虐待行為としてみなされることもあります。
動物愛護先進国であるスウェーデンでは5時間、ドイツなどでは4時間以上の留守番は基本的に禁止されています。また、10時間以上の留守番は状況により虐待と判断される可能性もあるのです。
欧米では犬を連れて出かけられる場所も多く、ペットシッターやデイケア(日中の預かり)なども一般的に普及していることから留守番時間を短くすることができます。
一人暮らしや夫婦共働きで毎日長時間の留守番が考えられる場合は、日本でもそのようなサービスを利用するのがおすすめです。
NG行動②コミュニケーション不足
犬は飼い主さんに構ってもらうことがとても好きなので、スキンシップや遊びが不足すると寂しさを感じたりストレスを抱えたりしてしまいます。
毎日忙しく過ごしていて、長い時間犬との遊びの時間を取れないとしても、ほんの少しのすき間時間で数回のおもちゃ遊びをしたり、こまめにアイコンタクトをしたりしてコミュニケーションを取るようにしましょう。
また、犬の散歩も大切なコミュニケーションの時間です。犬にとっては魅力的で刺激的な外の世界に、飼い主さんと出かけることはとても楽しいできごとです。
そのため、散歩中も「楽しいね♪」「猫がいるね」など声をかけたり、歩くペースをわざと変えたりして楽しく歩く工夫をしてあげてください。排泄のためだけに外に出したり、散歩をしていてもスマホばかり見ていたりするのではなく、犬の様子を見ながら楽しい時間を共有しましょう。
NG行動③犬のことを見ていない
コミュニケーション不足に通じる部分もありますが、犬の様子をしっかり見ていないことも犬に寂しさを感じさせる原因のひとつです。
撫でたり、おもちゃを投げたりして相手をしているようでも、テレビやスマホを見ながらだったり、電話をしながらだったりと“ながら作業”になってしまっていると犬はとても寂しい思いをします。
犬は遊びやスキンシップの中で、ボディランゲージや表情を通して様々な感情表現をしています。それは飼い主さんに向けて発信されているものでもあるので、ぜひ犬の様子に注目してあげるようにしてください。
また、犬がいたずらなど問題行動を起こしたときだけに「こら!」などと叱るのではなく、静かにしているときやお利口にしているときにほめてあげることも大切です。
犬は飼い主さんにほめられることが好きで、ほめられることでその行動を繰り返すようになります。悪い行動を叱るだけでいい行動をほめないと、自分のことを見てもらえないと傷ついたり、「お利口にしていても意味がない」とやる気を失ってしまったりするでしょう。
まとめ
犬は繊細な動物で、飼い主さんとの関わりをとても大切に感じています。そのため、留守番時間が長かったり、自分にことを見てもらえなかったりすると寂しいと感じてしまいがちです。
犬が寂しさやストレスを感じているときには、いたずらやトイレの失敗など飼い主さんが困ることをわざとして気を引いたり、不安定になって吠えやすくなったりすることがあります。また、血が出るまで手足の先や尻尾を噛む自傷行為を繰り返すようになったり、仮病を使うようになったりもするとされています。
犬に寂しい思いをさせないためには、犬の様子をしっかりと観察してコミュニケーションをたっぷり取るように心がけてくださいね。難しいことは必要なく、犬への愛情をきちんと表現してあげることが大切です。